みんなの笑顔が三重(みえ)てくる Jima-t’s diary

「地域性」に光をあて、「違い」を学び、リスペクトし、楽しむというスタンスで四日市や三重の魅力を伝えていきます

三重県の郷土料理・ご当地グルメ

伊勢うどん

Ep.262 クタッとした麺に甘くてトロッとしたたまり醤油がかかった伊勢市の郷土料理。 伊勢うどんである。 由来は江戸時代、伊勢神宮への参拝客に提供されたことに始まる。 ただし伊勢うどんを美味しいと言う一般ピープルに私は今まで出会ったことがない。 地…

美しき県庁所在地・津 天むす編

Ep.253 名古屋メシの一つと思われている「天むす」だが発祥は津だ。 隣県に名古屋という大都市があるせいで強大な吸引力を被られている点は味噌カツ(Ep.236参照)と同じである。 天むす 郷土料理ものがたり HPより 津市大門にある「千寿」。ここが発祥とさ…

てこね寿司

Ep.250 250回に到達した。なんて快挙だろうか。このブログのことだ。 2020年10月のブログ開設時「20回分は書けそうだな」と思い始めたのだが、50回、150回、200回と突破してついに250回に到達した。 「同じことをずっと続けていける」 という強みが自分には…

関宿「東海道のおひなさま」

Ep.249 亀山市関町。 東海道の町並みが残る47番目の宿場町「関宿(せきじゅく)」は、妻籠宿(長野県南木曽町)や馬籠宿(岐阜県中津川市)ほど大きくもなく有名でもないが、三重県を代表する観光地である。 1.8kmにも及ぶ江戸時代からの建物。伊勢別街道、…

鳥羽国際ホテルのチーズケーキ

Ep.242 三重県内で最も高名なこのチーズケーキを、家族が贈答品としてオンライン注文したのを思いがけず食べる機会に恵まれたのが最初だった。 味の重層感、煌めく外観、中身の絶妙な焼き加減に圧倒される。 先日の年末年始も食べたら改めてその革命的な美味…

美しき県庁所在地・津 カインドコックの家カトレア「味噌カツ」編

Ep.236 名古屋メシの一つとして認識されている味噌カツだが、発祥は三重県とする説がある。 津市の老舗洋食屋「カインドコックの家カトレア」である。 三重県の県庁所在地では洋食文化が花開き、「東洋軒」(1928年創業。Ep.214参照)、「中津軒」(1911年創業…

ドミニクドゥーセの店

Ep.230 昔からずっと興味深く思っていたことの一つに「人名を冠したファッションブランド」の存在がある。 つまりは創業者、あるいはデザイナーのフルネームをそのまま社名にしてしまっているハイブランドのことである。 LOUIS VUITTON ルイヴィトン RALPH L…

美しき県庁所在地・津 中津軒「メアベア」編

Ep.223 洋食文化が花開いた三重県の県庁所在地・津。(Ep.214参照) “津の洋食三軒”と呼ばれる一つが「中津軒」である。 津市中央にある中津軒の創業は1911年。 お店のHP には、 「明治44年に中津軒初代 中田豊麿が妻の郷里、三重県津市に創業。創業当時は洋…

鈴鹿の小麦で作ったラーメン

Ep.220 先日、近鉄四日市駅前の通りを歩いていた。 マクドナルドの前を通りかかると、幼稚園児くらいの女の子が駄々をこねている。 するとお母さんがぴしゃっと言った。 「 買って帰るか、家でラーメンか、どちらか選びなさいっ! ここでは食べないっっっ!…

不断桜 in 子安観音寺

Ep.219 社会派推理小説で知られた水上勉(1919-2004)。 その壮年期の作品の一つに『櫻守』(さくらもり。1969年)がある。 桜を守り、育てることに情熱を燃やしたある庭師を主人公に、 「滅びゆく自然への深い哀惜の念とともに、なつかしく美しい言葉で綴り上げ…

美しき県庁所在地・津 東洋軒「ブラックカレー」編

Ep.214 三重県の“県都”、津市には老舗洋食店が多い。 「東洋軒」(津市丸之内。1928年創業) 「中津軒」(津市中央。1911年創業) 「入栄軒」(津市大門。1919年創業) は“津の洋食三軒”と称される。 中でも筆頭格が「東洋軒」である。 東洋軒本店 津市 東洋…

あおさのり 三重県の伝統食材16

Ep.211 『あおさのり』 三重県が生産量全国第1位を誇る海産物である。 あおさのり 三重ブランド HPより 「ヒトエグサ」という種が最も一般的に加工されている。 志摩市をはじめとした県南部、伊勢湾や英虞湾(Ep.10参照)では養殖が盛んに行われており、これ…

僧兵鍋

Ep.208 『僧兵鍋』 湯の山温泉と御在所岳が鎮座する菰野町のご当地グルメである。 戦国時代、織田信長の家臣、滝川一益の軍勢が押し寄せた際、戦ったとされるのが湯の山温泉にある天台宗の寺院、三嶽寺(さんがくじ)の「僧兵」たち。 「僧兵鍋」はその僧兵…

東海・北陸B-1グランプリin四日市

Ep.188 「東海・北陸B-1グランプリin四日市」 四日市の市政123周年を記念して2020年に開催予定だったイベントが、コロナ禍の延期を受け23年11月に開催された。 ご当地グルメの祭典として定着した感じのある「B-1グランプリ」。 B-1のBはB級グルメのことかと…

JR紀勢線 新時代の幕開け!? in 亀山

Ep.187 JR紀勢(きせい)線。 亀山駅と紀伊半島を周って和歌山市駅を結ぶ(伊勢と紀州を結ぶ)、JRの幹線である。 路線距離は384km、実に96駅に及ぶ。 今回は松阪駅から亀山駅へ向かってみよう。 松阪駅(Ep.184参照)から津駅までは4駅20分。六軒駅→高茶屋…

三重県の地酒 日本酒以外編

Ep.174 「瀧自慢」や「作」を始め全国に名を知られる純米酒がある三重県(Ep.39、153参照)。 一方で日本酒以外のお酒もまた知られている。 上馬ビール(細川酒造、桑名市) 名称の上馬(あげうま)とは、もちろん多度大社の「上げ馬神事」(Ep.29、169参照…

伊勢鉄道 知られざるローカルフード“カレー焼” in 津

Ep.172 四日市市南部の河原田(かわらだ)駅と津駅を結ぶ「伊勢鉄道」。 全10駅、22.3kmのローカル線である。 勘違いしてる人は多いと思うがここはJR所有の線路ではない。 JR(関西本線)は河原田駅を出ると南西方向の亀山駅に向かい、また亀山から南東の津…

歌行灯(うたあんどん)

Ep.171 桑名に本店を持つローカルファミリーレストラン「歌行灯(うたあんどん)」。 うどんを中心としたメニューを揃え、和風造りの内装は品があり法事もできそうだ。 泉鏡花の小説『歌行灯』に登場する桑名のうどん屋に由来するとのこと。 創業は明治10年…

513ベーカリー

Ep.168 竹原市に住んでいた幼稚園児のときだったと思う。 母と二人、竹原駅前の横断歩道を渡るため歩道で信号が青になるのを待っていた。 すると私たちの隣の車道にスクーターがやって来て、赤信号で停まった。ヘルメットをつけていない若いお兄さんだった。…

朔日餅の刷新 & 白餅黒餅

Ep.165 赤福の朔日餅(ついたちもち)については以前取り上げたが(Ep.99参照)、七月の「竹流し」がこの度終了・廃止されることになった。 これは1978年に同社が朔日餅の販売を始めて以降、初めてのできごとだという。 22年までの七月の朔日餅「竹流し」 竹…

三重の大酒蔵市

Ep.153 三重県の地酒(純米酒)をとりあげたEp.39から2年。このときは55銘柄を紹介していた。 その後も三重の純米酒を飲み続けた私は、先日数えたら110銘柄に到達していた。 こんなに多くの三重の純米酒を飲んだことのある人はそういないだろう。 私が愚直に…

伊勢乃

Ep.138 市北東部にある「垂坂(たるさか)公園・羽津山(はづやま)緑地」は小高い丘にある緑豊かな場所で、ここから海側に目を向けると四日市の工場群(コンビナート)を展望することができる。 垂坂公園・羽津山緑地 そんな垂坂の地に「伊勢乃」の本店はあ…

ガラガラおろし

Ep.135 インスタントラーメンの発明者にして日清食品の創業者である安藤百福は、生涯「食」に関心を持ち続けた。 晩年「麺」の起源を探求するために中国から中央アジアへと至る旅とフィールドワークを敢行したことは有名だ。 しかし他方で「郷土料理」にも多…

大内山牛乳

Ep.132 三重県のご当地牛乳「 大内山牛乳 」 どこのスーパーでも見かけ、県内の学校給食でも、餃子の新味覚(Ep.114参照)でも出てくる人気の牛乳だ。 「大内山」という特定の山がある訳ではない。 ただ県南部の大紀町(たいきちょう)には「大内山村」とい…

美しき県庁所在地・津 津ぎょうざ編

Ep.123 津市のご当地グルメ「津ぎょうざ」は学校給食が発祥らしい。 一般的な餃子だと子ども一人あたり5コ程度が必要。これでは作り手が大変だから、ジャンボサイズの餃子1コ(なおかつ「揚げ」餃子)にしてしまったとのこと。 なんて合理的な話だろう。 旅…

亀山みそ焼きうどん

Ep.120 亀山市のご当地グルメ「亀山みそ焼きうどん」は、この街の立地的・歴史的な背景から生まれた由緒あるものだ。 亀山市(Ep.101参照)は、国道1号線(東海道)が通る(現在では東名阪や新名神(Ep.63参照)も通る)交通の要衝。 関東をはじめ東日本から…

餃子の新味覚

Ep.114 四日市で最も有名な飲食店の一つ「餃子の新味覚」。 1955年に開業した老舗の餃子専門店だ。 餃子の新味覚 HPより お店の外観もそうだが店内もまた風変わり。カウンター席には麻雀のパイが埋め込まれている。 餃子と一緒に牛乳を飲むことが推奨されて…

家族的美食屋 あじへい

Ep.111 三重県民にとって馴染みのファミリーレストラン、 それは「家族的美食屋 あじへい」である。 お店の看板にあるようにラーメンとぎょうざを売りにしているので、ジャンル的には「中華料理系ローカルファミレス」というところだ。 ところで中華料理系ロ…

朔日餅(ついたちもち)

Ep.99 伊勢神宮に至る道中に点在する各地の「名物餅」。このことから伊勢街道は「餅街道」とも呼ばれる(Ep.96参照)。 私が食べたことのある餅は限られているがみんな美味しかった。三重県内の人にとっては「へんば餅」(伊勢市)や「関の戸」(亀山市関町…

なが餅・安永餅、餅街道

Ep.96 四日市の銘菓といえば「なが餅」である。全国的な知名度には乏しいけれど圧倒的に歴史が古い。「なが餅」を販売する笹井屋によると創業は1550年とのことだ。桶狭間の戦いの10年前だ。 薄っぺらくて長い白い餅の中にあんこが入っている。 食べ応えには…