三重県の郷土料理・ご当地グルメ
Ep.188 「東海・北陸B-1グランプリin四日市」 四日市の市政123周年を記念して2020年に開催予定だったイベントが、コロナ禍の延期を受け23年11月に開催された。 ご当地グルメの祭典として定着した感じのある「B-1グランプリ」。 B-1のBはB級グルメのことかと…
Ep.187 JR紀勢(きせい)線。 亀山駅と紀伊半島を周って和歌山市駅を結ぶ(伊勢と紀州を結ぶ)、JRの幹線である。 路線距離は384km、実に96駅に及ぶ。 今回は松阪駅から亀山駅へ向かってみよう。 松阪駅(Ep.184参照)から津駅までは4駅20分。六軒駅→高茶屋…
Ep.174 「瀧自慢」や「作」を始め全国に名を知られる純米酒がある三重県(Ep.39、153参照)。 一方で日本酒以外のお酒もまた知られている。 上馬ビール(細川酒造、桑名市) 名称の上馬(あげうま)とは、もちろん多度大社の「上げ馬神事」(Ep.29、169参照…
Ep.172 四日市市南部の河原田(かわらだ)駅と津駅を結ぶ「伊勢鉄道」。 全10駅、22.3kmのローカル線である。 勘違いしてる人は多いと思うがここはJR所有の線路ではない。 JR(関西本線)は河原田駅を出ると南西方向の亀山駅に向かい、また亀山から南東の津…
Ep.171 桑名に本店を持つローカルファミリーレストラン「歌行灯(うたあんどん)」。 うどんを中心としたメニューを揃え、和風造りの内装は品があり法事もできそうだ。 泉鏡花の小説『歌行灯』に登場する桑名のうどん屋に由来するとのこと。 創業は明治10年…
Ep.168 竹原市に住んでいた幼稚園児のときだったと思う。 母と二人、竹原駅前の横断歩道を渡るため歩道で信号が青になるのを待っていた。 すると私たちの隣の車道にスクーターがやって来て、赤信号で停まった。ヘルメットをつけていない若いお兄さんだった。…
Ep.165 赤福の朔日餅(ついたちもち)については以前取り上げたが(Ep.99参照)、七月の「竹流し」がこの度終了・廃止されることになった。 これは1978年に同社が朔日餅の販売を始めて以降、初めてのできごとだという。 22年までの七月の朔日餅「竹流し」 竹…
Ep.153 三重県の地酒(純米酒)をとりあげたEp.39から2年。このときは55銘柄を紹介していた。 その後も三重の純米酒を飲み続けた私は、先日数えたら110銘柄に到達していた。 こんなに多くの三重の純米酒を飲んだことのある人はそういないだろう。 私が愚直に…
Ep.138 市北東部にある「垂坂(たるさか)公園・羽津山(はづやま)緑地」は小高い丘にある緑豊かな場所で、ここから海側に目を向けると四日市の工場群(コンビナート)を展望することができる。 垂坂公園・羽津山緑地 そんな垂坂の地に「伊勢乃」の本店はあ…
Ep.135 インスタントラーメンの発明者にして日清食品の創業者である安藤百福は、生涯「食」に関心を持ち続けた。 晩年「麺」の起源を探求するために中国から中央アジアへと至る旅とフィールドワークを敢行したことは有名だ。 しかし他方で「郷土料理」にも多…
Ep.132 三重県のご当地牛乳「 大内山牛乳 」 どこのスーパーでも見かけ、県内の学校給食でも、餃子の新味覚(Ep.114参照)でも出てくる人気の牛乳だ。 「大内山」という特定の山がある訳ではない。 ただ県南部の大紀町(たいきちょう)には「大内山村」とい…
Ep.123 津市のご当地グルメ「津ぎょうざ」は学校給食が発祥らしい。 一般的な餃子だと子ども一人あたり5コ程度が必要。これでは作り手が大変だから、ジャンボサイズの餃子1コ(なおかつ「揚げ」餃子)にしてしまったとのこと。 なんて合理的な話だろう。 旅…
Ep.120 亀山市のご当地グルメ「亀山みそ焼きうどん」は、この街の立地的・歴史的な背景から生まれた由緒あるものだ。 亀山市(Ep.101参照)は、国道1号線(東海道)が通る(現在では東名阪や新名神(Ep.63参照)も通る)交通の要衝。 関東をはじめ東日本から…
Ep.114 四日市で最も有名な飲食店の一つ「餃子の新味覚」。 1955年に開業した老舗の餃子専門店だ。 餃子の新味覚 HPより お店の外観もそうだが店内もまた風変わり。カウンター席には麻雀のパイが埋め込まれている。 餃子と一緒に牛乳を飲むことが推奨されて…
Ep.111 三重県民にとって馴染みのファミリーレストラン、 それは「家族的美食屋 あじへい」である。 お店の看板にあるようにラーメンとぎょうざを売りにしているので、ジャンル的には「中華料理系ローカルファミレス」というところだ。 ところで中華料理系ロ…
Ep.99 伊勢神宮に至る道中に点在する各地の「名物餅」。このことから伊勢街道は「餅街道」とも呼ばれる(Ep.96参照)。 私が食べたことのある餅は限られているがみんな美味しかった。三重県内の人にとっては「へんば餅」(伊勢市)や「関の戸」(亀山市関町…
Ep.96 四日市の銘菓といえば「なが餅」である。全国的な知名度には乏しいけれど圧倒的に歴史が古い。「なが餅」を販売する笹井屋によると創業は1550年とのことだ。桶狭間の戦いの10年前だ。 薄っぺらくて長い白い餅の中にあんこが入っている。 食べ応えには…
Ep.88 名張(なばり)市にある「赤目四十八滝(あかめしじゅうはちたき)」は伊賀地域を代表する名所だ。 原生林の渓谷で川に沿って整備された遊歩道に従うと、多彩な滝めぐりを楽しむことができる。 深く入り組んだ地形が続くこの場所はその昔、「修験道」…
Ep.87 「きんこ」は志摩地方で作られている「干し芋」のことで、海女のおやつや漁師の保存食として親しまれてきた。 きんこの材料は「隼人芋」で、地元で収穫した後、保管・皮むき・釜で炊き上げて蒸らす工程を経てから10日間ほど天日干しすることで完成する…
Ep.84 目を見張るほど美味しい「めはり寿司」 って本当かいな? という疑問が前からあった。 めはり寿司というと和歌山県の郷土料理のイメージがあるが、三重県南部の熊野市や尾鷲市もいわゆる「熊野」地方であり、昔から食べられてきたようだ。 めはり寿司…
Ep.78 「伊勢いも」は県中部の多気町(たきちょう)が原産の「みえの伝統野菜」の一つだ。 長芋の一種とされるが、じゃがいものように丸い形状をしている。ただしサイズは大きい。 今回のテーマは「伊勢いも」 まずはとろろで食べることを試みたが、長芋のと…
Ep.61 私は納豆が好きだがそれは茨城県出身だからではない。 「納豆イコール茨城県のアイコン」 のイメージを多くの人が抱いているのはなぜだろう? 2002年8月、高校二年生だった私は、茨城インターハイのボランティアにかり出されていた。 つくば市がバドミ…
Ep.58 職場の地元出身者の方と話をしていると、彼らにとって津市とは、 「うなぎを食べに行くところ」 なのではないかと、たまに思う。 これは地元では知られた話で、2005年の総務省の家計調査によると、 「津は一人当たりのうなぎの消費量が日本一」 という…
Ep.44 鈴鹿市の名産は「あられ」である。 スーパーのお菓子コーナーでは鈴鹿のあられが何種類も置かれている。 以前、水沢にあるかぶせ茶カフェを訪れたとき(Ep.25参照)、あられにお茶を注いで食べる、という体験をした。 水分(お茶)に浸されたあられな…
Ep.39 それまで日本酒を真剣に味わって飲んだことはきっとなかった。 少なくとも体系的に、味を文章表現したり好みを評価したりというようなことは。 以下はこの半年に渡り、三重県の地酒を毎晩飲み続けた結果をまとめたものだ。 これを実施するにあたり、ま…
Ep.28 四日市の人々はとんてきを食べているのか? 会社の四日市出身・在住の先輩社員に伺ったところ、 「食べるで! でも店で食べると高いやんか? やから家で作って食べるんや」 とのことだった。私は 「食べへんよ。市外の人らが食べに来るだけやろ」 と言…
Ep.27 今や全国どこにでもあるご当地グルメ。四日市市のそれは「四日市とんてき」だ。 四日市とんてき協会のHPによると、 「分厚い豚肉をにんにくと一緒に濃い目のたれでソテーし、たっぷりのキャベツの千切りをそえた料理」 というもの。 市内の町中華、ラ…
Ep.17 四日市に来て最初に興味を引いたことの一つが「おにぎりの桃太郎」だった。 市内のあちこちでよく見かけるオレンジ色の外観と、「おにぎり」を基軸としている営業形態としての珍しさ。 たくさんの地元の方たちに愛されているのだろうか? という好奇心…
Ep.9 「御食国(みけつくに)」 と称され、古代より朝廷に神事などに用いる特別な海産物を献上してきたと言われるのが、若狭国、淡路国と志摩国である。 現在においても伊勢市、志摩市などのエリアは、海の幸・山の幸に恵まれ、 この圧倒的に豊かな食材に魅…