みんなの笑顔が三重(みえ)てくる Jima-t’s diary

「地域性」に光をあて、「違い」を学び、リスペクトし、楽しむというスタンスで四日市や三重の魅力を伝えていきます

郷土の偉人

鈴鹿医療科学大学

Ep.232 昨年より始まった”三重県内大学祭巡り”もいよいよ終盤。 10月下旬は鈴鹿医療科学大学である。 鈴鹿医療科学大学 HPより 鈴鹿医療科学大学 HPより 1991年創立の私立で、保健衛生学部・医用工学部・薬学部・看護学部からなる。学生数は3000人近くであり…

立原位貫

Ep.227 江戸時代の浮世絵の色を現代に甦らせ、その作品が大英博物館に永久所蔵された立原位貫(たちはらいぬき。1951-2015)。 この四日市出身の現代版画家の特別展が23年9月、四日市市立博物館(Ep.21、59、113、119参照)で開かれた。 立原位貫氏 公式HPよ…

四郷郷土資料館

Ep.224 四日市近代イノベーションの発火点、旧・四郷村(Ep.213参照)。 誇り高き四郷(よごう)地区では、同地の歴史や郷土の偉人を顕彰する施設がある。 「四郷郷土資料館」である。 24年3月にリニューアルオープンした。 まず外観に目が行く。ここは旧四…

映画『浮草』

Ep.222 映画監督、小津安二郎(1903-1963)の最高傑作は『東京物語』(1953年)だと誰もが思っている。 だがそれは誤りだ。 『浮草』(1959年)こそ、ザ・ベストである。 小津安二郎 Wikipediaより 『浮草』 cinema classics HPより <三重県にゆかりのある巨匠 小…

桑名鋳物

Ep.221 鋳物(いもの) 溶かした金属を鋳型(いがた)に流し込んで固めるその製造方法と製品の総称。 鋳物の製造 イメージ OTONAMIEより 鋳物製品 桑名市HPより 桑名市はその鋳物の伝統的な産地だ。 歴史は古く、なんと初代桑名藩主・本多忠勝が鉄砲の生産を…

美しき県庁所在地・津 東洋軒「ブラックカレー」編

Ep.214 三重県の“県都”、津市には老舗洋食店が多い。 「東洋軒」(津市丸之内。1928年創業) 「中津軒」(津市中央。1911年創業) 「入栄軒」(津市大門。1919年創業) は“津の洋食三軒”と称される。 中でも筆頭格が「東洋軒」である。 東洋軒本店 津市 東洋…

四日市あすなろう鉄道 八王子線 四日市近代イノベーションの発火点 旧四郷村より

Ep.213 以前Ep.163で取り上げた四日市あすなろう鉄道。 ナローゲージで有名なこのローカル線は、「内部(うつべ)線」と「八王子線」に分かれる。 四日市あすなろう鉄道 in あすなろう四日市駅 と言っても、今現在、八王子線はわずか1.3km。 日永駅と西日野…

四日市港まち歩き

Ep.212 “四日市港まち歩き” 四日市市が整備した海沿いの散策路、「旧港」を巡るルートだが、驚くほど知名度は低い。 四日市港まちあるき実行委員会 HPより このルートの大半は、“オールド四日市エリア”と私が呼んでいる、人気(ひとけ)に乏しいうらさびれた…

上野英三郎とハチ

Ep.209 日本人初のフランス料理研究家とされる辻静雄(1933-1993。辻調理士学校の創設者。辻芳樹さんのお父さん)は若き日、現地に研究に訪れた際、フランス料理研究家のフィッシャー女史にこう言われたという。 「 文学作品をたくさん読みなさい。食べ物が…

本居宣長と鈴の音

Ep.206 江戸時代の国学者、本居宣長(もとおりのりなが。1730-1801) 古事記や源氏物語を研究して多大な功績を残した人物で、出身は松阪市である。 同市では“北海道の生みの親” 松浦武四郎(Ep.131参照)と並ぶ郷土の偉人だ。 本居宣長 本居宣長記念館 HPよ…

JR紀勢線 新時代の幕開け!? in 亀山

Ep.187 JR紀勢(きせい)線。 亀山駅と紀伊半島を周って和歌山市駅を結ぶ(伊勢と紀州を結ぶ)、JRの幹線である。 路線距離は384km、実に96駅に及ぶ。 今回は松阪駅から亀山駅へ向かってみよう。 松阪駅(Ep.184参照)から津駅までは4駅20分。六軒駅→高茶屋…

近鉄山田線 品格高き古都 in 松阪

Ep.184 牛肉ばかり有名なこの街を「古都」と言って伝わる人がどれくらいいるだろう。 松阪市のことである。 県庁所在地・津ほど発展していない。人は少ない。されど津と同様に品格高く、駅前から歩くと往時の面影を感じさせる。 一般的なイメージとしての京…

八重姫(信長の孫かつ菰野藩初代藩主正室)

Ep.182 「オールタイム織田信長俳優ランキング」というものを考えることがある。 ドラマや映画でこれまでに数々の二枚目俳優に演じられてきた信長であるが、その中で誰がベストだったか?というものだ。 織田信長 Wikipediaより 実際のところどうだったかは…

四日市あすなろう鉄道 ヤマトタケルノミコト伝説 in 内部

Ep.163 四日市周辺には多くのローカル鉄道がある。 「四日市あすなろう鉄道」もその一つだ。 冬季は天井にイルミネーション 「シースルー列車」 全9駅、トータルで7kmしかないことでもこのローカル度が伝わると思うが、一番の特徴は線路幅が狭い「ナローゲー…

算額

Ep.158 コロナ禍で外出できず家にこもっていたとき、暇だったので、面白かった「All Time 小説ランキングTop20」を考えていた。 これまでの人生で読んできた何百以上もの文学作品の中から”The BEST”を選定しようという野心的な試みだ。 第1位は既に決まって…

松浦武四郎

Ep.131 私はホモサピエンスが60万年前にアフリカで誕生して10万年前に「出アフリカ」(Out of Africa)を果たして世界中に「拡散」(Homo sapiens migration)していきそれぞれの土地に適した身体的特徴(形質)を獲得して民族と民俗を形成していくタイムス…

NTN総合運動公園

Ep.115 NTN総合運動公園は桑名市の自然豊かな場所にある。 私が好きなローカルスーパー「一号館プラス 桑名陽だまり店」(Ep.36参照)の近くだ。 NTNはもちろんベアリング大手のNTN株式会社のことで、桑名市発祥のこの会社が公園の名前に冠しているようだ。 …

丹羽文雄

Ep.113 毎年1月下旬と7月下旬に発表される芥川賞と直木賞。 私は2006年あたりから現在までの全ての芥川賞作品を読んできている。 芥川賞は一度に2人受賞されることがよくあるから、40作品近く読んできたと思う。(ただし面白くなかったり難解だったりで序盤…

佐佐木信綱

Ep.91 私は歌人の俵万智さんが好きなのでデビュー作から最新作までの歌集を全て読んでいる。 小説やエッセーなんかも、読んでいる。 俵万智といえば、デビュー作『サラダ記念日』(1987年)の 『 「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日 』…

伊賀と芭蕉とバナナとカカオ

Ep.90 伊賀市の中心駅である上野市駅(伊賀鉄道)は2019年2月、駅名の愛称を「忍者市駅」とした。 これは伊賀市が誇る「忍者」をPRするもので、町おこしや観光の誘致につなげたいらしい。 朝日新聞デジタルより このような動きというのは、富士山静岡空港、…

漂流 from 三重

Ep.43 地方ではしばしば「郷土の偉人」を顕彰した資料館や記念館がある。 歴史の教科書に登場するほどの人物ではあるものの、ドラマで繰り返し描かれるほどの存在でもない。他県出身者にとってはあまりよく知られていない。(そして残念ながら地元の人にとっ…

ごま油

Ep.15 四日市から全国に響く食品メーカーの代表として真っ先に浮かぶのが九鬼産業だ。 ごまの総合メーカーとして、とりわけ「ごま油」においては多くのラインナップを揃え、四日市市の名産品にもなっている。 神田川俊郎シェフも宣伝 工場はオールド四日市エ…

真珠

Ep.10 リアス式海岸が広がる志摩市南部の英虞湾(あごわん)。 その美しさを知覚できる場所の一つは、伊勢志摩スカイラインにある「朝熊山(あさまやま)展望台」だ。 朝熊山展望台 或いは2018年にできた「横山展望台」では、より近距離から、入り組んだ地形…

伊勢志摩ガストロノミー

Ep.9 「御食国(みけつくに)」 と称され、古代より朝廷に神事などに用いる特別な海産物を献上してきたと言われるのが、若狭国、淡路国と志摩国である。 現在においても伊勢市、志摩市などのエリアは、海の幸・山の幸に恵まれ、 この圧倒的に豊かな食材に魅…