みんなの笑顔が三重(みえ)てくる Jima-t’s diary

「地域性」に光をあて、「違い」を学び、リスペクトし、楽しむというスタンスで四日市や三重の魅力を伝えていきます

四日市港まち歩き

Ep.212

四日市港まち歩き

四日市市が整備した海沿いの散策路、「旧港」を巡るルートだが、驚くほど知名度は低い。

 

四日市港まちあるき実行委員会 HPより

 

このルートの大半は、“オールド四日市エリア”と私が呼んでいる、人気(ひとけ)に乏しいうらさびれた地区である。

しかしこのオールド四日市エリアが私はけっこう好きである。(Ep.7参照)

さっそく “港まち歩き”を始めてみよう。

 

 

1. JR四日市駅

JR四日市駅からまち歩きをスタート。

相変わらず閑散としているフェリー乗り場のようなJR四日市駅だが、現在構想中の駅前の再開発・大学キャンパス誘致により数年後には変貌するのだろうか?(Ep.196参照)

JR四日市駅

 

 

2. 相生橋

港エリアへの入り口である相生橋(あいおいばし)。

初代は1890年。現在は3代目で1995年に架けられたという。

ヴィジュアルに趣きがある。夜間はライトアップするようだ。

相生橋 For travel.jp より

夜の相生橋 工場夜景スポット情報 HPより

 

 

3. 稲葉翁記念公園

四日市を近代的な貿易港に変貌させた、つまりは“工業都市四日市”の礎を築いた偉人、稲葉三右衛門の偉業を記念する。

 

 

4. 潮吹防波堤

「潮吹(しおふき)防波堤」を横目に進む。

1893年完成。稲葉三右衛門が築いた港が暴風によって大破したため、波の力を弱めるよう設計されたというもの。オランダの水理工師ヨハネス・デ・レーケの案で服部長七が造ったとされる。1996年に国の重要文化財に指定された。

潮吹防波堤 日本船舶海洋工学会 HPより

潮吹防波堤の構造 四日市港湾事務所 HPより

稲葉翁記念公園には潮吹防波堤のレプリカがある

 

 

5. プロムナード

プロムナード(フランス語。遊歩道のこと)を進む。1991年に完成。

私はこの辺りの景色と雰囲気が一番好きだ。

しかしこの場所もまた、人々に知られていない。

住まいが近ければ毎週散歩したい。

 

 

6. 千歳運河と倉庫群

千歳(ちとせ)運河と、それに沿って昔ながらの「倉 くら」(倉庫)が並ぶ。

大袈裟に言うと北海道の小樽市のような感じだが、知られていないのが実にもったいない…

コンビナート群を擁し、タンカー船が出入りする “工業都市四日市”とはこの60年ばかりの話。それ以前は、船問屋が運河を行き来し、荷を出し入れする、そんな姿だったのだろう。

 

 

7. 末広橋梁

末広橋梁(すえひろばしりょう)。千歳運河に架かる現役国内唯一の「跳開式可動鉄道橋梁」。1931年完成。現存する国内最古の可動橋なのだという。1998年に国の重要文化財に指定。

末広橋梁 観光三重 HPより

 

なんと言っても“現役”である。普段は船の通行のため橋は上がっているが、列車(貨物列車)が通る際は下がる。

1日5〜10往復するようだ。運が良ければ橋が上下する場面を見られる!?

四日市港湾事務所 HPより

 

再び海方面に歩く。

またしても倉庫群が見えてくる。

 

これらの倉庫や建物も現役で利用されているのだろう。

うら寂しい。

 

実はこのエリア、『さらば あぶない刑事』(2016年)のロケ地となった。

 

?!!

あぶない刑事なんて、横浜が舞台じゃないか!

私は子どもの頃、夕方に再放送されていたTVシリーズをたまに観ていた。

エンディングの、タカとユージが赤れんが倉庫を走る長回しは印象的だ。

 

あぶデカと言ったら横浜。横浜と言ったらあぶデカ、というくらいなのに、本作についてはロケ地は四日市だったのね。

 

『さらば あぶない刑事』(2016年) 映画.com より

 

 

みなと公園まで出てからコンビナート夜景クルーズの発着場へ。

以前参加してからもう3年半が経つが(Ep.1920)、また乗船してみたい。今なら違う発見や感想もあるだろう。

 

みなと公園

コンビナート夜景クルーズの発着場前

 

 

8. ボードウォークと壁画

港まち歩きのラストは「ボードウォークと壁画」エリア。

約100mに及ぶ。地元高校生により1996年に完成。

 

 

これを描いた高校生というのは何者なのか?!

センスがすごい。

色褪せていないのもいい。こんなに太陽光が当たる場所なのに。定期的に修繕しているのだろう。

 

 

という、以上が私の「四日市港まちあるき」となった。

石油化学コンビナートや化学プラントで繁栄する工業都市四日市であるが、それはまず明治時代以降、近代的な貿易港が整備されたがゆえ。

「旧港」や“オールド四日市エリア”を巡ることで、その姿が見えてきた。

 

 

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Walking along Yokkaichi Old Port Area

Ep.212

From JR Yokkaichi station to Old Port area is a wonderful walking course in this city, though it’s not familiar with.

We can find many historical heritages(bridges, warehouses) and feel much legacy.

I wish these area would be famous places what lot of citizens should go to.

 

https://www.yokkaichi-port.or.jp/pdf/old_yp-walking_map/old_yp-walking_map2017flyer.pdf

https://baby-travel.jp/spot/spot_detail.php?id=428

https://www.yokkaichi.pa.cbr.mlit.go.jp/1/10/11/

https://www.kankomie.or.jp/spot/4326

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%AB%E5%BA%83%E6%A9%8B%E6%A2%81