みんなの笑顔が三重(みえ)てくる Jima-t’s diary

「地域性」に光をあて、「違い」を学び、リスペクトし、楽しむというスタンスで四日市や三重の魅力を伝えていきます

四日市の『市』

Ep.156

三重県最大の人口と経済力を誇る30万人都市「四日市」。

 

旧石器時代から人が住み、ヤマトタケルノミコトの伝説や壬申の乱Ep.80参照)にも登場するこの町は、8〜10世紀には条里が整備されていたとされる。

 

1470年には田原美作守忠秀(たはらみまさかのかみただひで)によって領内の殖産振興がはかられ『市』が形成。

1473年の文書に「四ヶ市庭浦」の地名が出てくることからもそれがうかがえる。

 

1555年頃になるとさらに市場は整い、「四日市」と称して毎月4のつく日(4日、14日、24日)に定期市が開催され、これが市名の起源とされる。

 

現在では国内有数の化学コンビナートを擁し、化学メーカーが席巻している工業都市Ep.1920など参照)であるが、歴史的経緯を紐解けばこの町の「アイデンティティー」は『市 いち』なのである。

 

 

そんな四日市には現在でも『市』が開かれている。

今回はそれらを紹介したい。

 

富洲原 四・九の市

開設:1954年

開催日:4、9のつく日

時間:6時半〜11時半頃

場所:富洲原イオンモール四日市北(通称・きたジャ。Ep.8参照)の近く、エディオンの隣で開かれる。毎月29日はマルシェ「29マーケット」が開催される。

 

2年前の年末に行ったら、年の瀬ということもあり盛り上がっていた。そこで買ったキッシュがとても美味しかった。

29マーケットは比較的若い世代も多く出店していた。

 

 

ふれあい四の市

開設:1999年

開催日:4のつく日

時間:9時〜13時頃

場所:四日市一番街商店街、アーケードの下。

 

市名の起源と同様の「4のつく日」に、しかも市内で最も人通りの多い近鉄四日市駅近くで開かれるこの市であるが、訪れると、規模の小ささ、客の少なさ、盛り上がりの小ささに寂しさを覚えてしまう。

 

 

三滝川慈善橋市場

開設:1922年

開催日:2、7、5、0のつく日

時間:7時半〜11時頃

場所:三滝川の河川敷で行われる。現在四日市で開かれている市の中では最も古く、最も規模が大きい。

 

真冬の朝。気持ちいいほど晴れ渡った青空の下で開かれていた。野菜・果物・鮮魚・衣服..

「本家本元保守本流」の市場である。

 

 

塩浜市場

開設:1956年

開催日:1、6、3、8のつく日

時間:7時〜11時頃

場所:近鉄塩浜駅近く

 

倉庫のような薄暗い場所の中で開かれているが、それがまた良い雰囲気を出している。華美にならない、そうしないところが良いのだ。

他の市場にはなかった精肉屋もある。和菓子屋のご主人は優しかった。

 

 

以上、私の訪れたことのある4つの『市』を紹介した。なお市内にはまだ他にも『市』がある。

 

『市』をアイデンティティーとする四日市市の現在の『市』とはどのようなものか?

もしあなたが黒門市場大阪市)や錦市場京都市)や近江町市場(金沢市)のようなところを想像していたならば、それは誤りだ。

 

平日、土日問わず、朝9時の四日市に観光客などいない。

いるのはこの街で生活をしている人々だけだ。

 

観光客相手の商売ではない。地元の人たちが、日々生活する上で必要な品物を求めにやって来る場所。

現代の四日市の『市』には、その根源を垣間見ることができる。

 

 

塩浜市場では鮭の切り身を入手した。

真冬ということもあり、その日の夕食は鍋にした。

(ちなみに鍋は萬古焼。Ep.2324137参照)

 

 

鮭とホタテと青ネギと豆腐の醤油鍋。

これが見た目、味、ともに非常に上手にでき、私がその半年で料理した中でも最高の出来だったので、私はとても満足したのだった。

 

 

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Yokka”ichi”, their identity, “Market”

Ep.156

The name of Yokka”ichi” city has been referred the market was held in this city in “4th day” since 8th century maybe.

Therefore, this might be the “Identity” of this city.

 

In preset day, several markets are held each regularly dates like 4th, 14th and 24th during a month.

All of them are NOT big one and NOT for visitors out of this city, but tiny one and for residents in each marketplaces.

Shall we visit here, to enjoy this culture?

 

www.city.yokkaichi.lg.jp

https://www.city.yokkaichi.lg.jp/www/contents/1563778366882/simple/201908joujun0809.pdf

www.city.yokkaichi.lg.jp