Ep.193
四日市西部の小高い丘の上にあるキオクシア(株)。
NAND型フラッシュメモリーで世界最大規模のこの半導体メーカーは、日本政府と経済界の期待を背負う。
24年2月には経産省が1,500億円の助成(岩手の北上工場との合算で)を発表。
官による半導体産業への莫大な投資という世界的な潮流の真っ只中である。
それでもこの業界特有の振れ幅の大きさにより22年度の営業損益は990億円の赤字。23年度も3Qまでに2,500億円の赤字と発表された。
このような苦境を受けて23年10月には米ウエスタンデジタルとの合併話が持ち上がるも、キオクシアに間接出資する韓SKハイニックスがこれを渋ったため白紙へ。
巨額投資した国は表向き余裕の態度を示すものの内心は気を揉んでいそうだ。
21年2月、キオクシア四日市工場に新製造棟着工の報を受けて四日市市長は歓迎を表明。地元の雇用拡大に期待ができるのだという。
半導体の製造技術を持つ者が世界をリードすると言われる。
ここ四日市で作られた半導体が、日本と世界の未来を左右する。と言ったら大袈裟か。
そんなキオクシア四日市工場の隣に2つの大学のキャンパスがある。
30万人都市・四日市が持つただ2つの大学。
<四日市大学>
四日市大学は1988年開校の私立大学。現在は総合政策学部と環境情報学部から成り、学生数は800人ほど。
「世界を見つめ地域を考える」大学として、地域密着型の学びを重視しているという。
秋は大学祭シーズン。
10月下旬。四日市大学では「四大祭(よんだいさい)」が開催されていた。
アジアからの留学生が多いらしく、母国の料理を提供していた。
みな親切。そして活気がある。
蛍光緑色のスイーツ、“ダダルグルン”をいただいた。
もちもちの生地の中にココナツのフレークが入ったインドネシアのクレープである。美味しかった。
同じ敷地内にあるのが四日市看護医療大学である。
看護医療学部と大学院の看護医療学研究科から成り、学生数は600人ほど。2007年に「四日市市・市立四日市病院との公私協力方式」により開校したという私立大学である。
こちらも同日に大学祭が開催されていた。
これまでは四日市大学との共同だったとのことだが、今回から初めて四日市看護医療大学単独で開催したのだという。
看護や臨床検査の体験ができたり、お子様向けの企画もあり盛況だったようだ。
いずれも、この地に根をはる確かな存在感のある大学であった。
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Yokkaichi university & Yokkaichi Nursing and Medical Care university
Ep.193
Yokkaichi university and Yokkaichi Nursing Medical Care university are located side by side in the west area of this city.
These 2 small universities send out Yokkaichi and this region their students which are precious human resource.
The same day in October, each university’s festa were held and welcomed local resident.
The former served various Asian foods by foreign students and the latter made guests “medical experience”.
It seemed that all of people had a nice time.