みんなの笑顔が三重(みえ)てくる Jima-t’s diary

「地域性」に光をあて、「違い」を学び、リスペクトし、楽しむというスタンスで四日市や三重の魅力を伝えていきます

四日市とんてき 概要編

Ep.27

今や全国どこにでもあるご当地グルメ四日市市のそれは「四日市とんてき」だ。

四日市とんてき協会のHPによると、

 

「分厚い豚肉をにんにくと一緒に濃い目のたれでソテーし、たっぷりのキャベツの千切りをそえた料理」

 

というもの。

市内の町中華、ラーメン屋や居酒屋などで提供されている。私はこれまでに市内の5店舗以上で食べたことがある。

 

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味は写真からだいたい想像できる通りのもので、ウスターソースがベースの濃い味付けで、脂身が多い。ガッツリ系のメシだ。

 

最も有名なお店は松本街道にある「来来憲」さんで、ここが元祖と言われている。

 

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私の住まいの近所にあるのだが、休日になるといつもお店の前に呆れるほど入店待ちの方たちで溢れている、人気店だ。

 

 

が、正直に言うと、私はこの料理を美味しいと思ったことはない。

味付けが濃すぎて脂も多すぎるので好みではないということもある。

四日市とんてきファンの方、すいません..)

 

 

ところで私は料理界における元祖や発祥、について思いをめぐらせたことがある。

「元祖=ベストにはなりえない」のではないかということだ。

というのも、私は興味があって

 

・カツカレーの元祖「河金」さん(浅草)

・オムライスの元祖「煉瓦亭」さん(銀座)

・ドリアの元祖「ザ・カフェ」さん(横浜)

 

にてそれぞれの元祖・発祥と言われる料理を食べたことがある。

 

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そこで感じたのは

「美味しい、がベストではない」ということだった。

(いや、でも改めて写真を見ると美味しそうに見える..)

 

しかしこれは冷静に考えると当然じゃないかと思われる。

というのも、後続の人たちは元祖のお店の料理を、徹底的に研究して、「改善・改良」した上で自分のお店で提供するはずだからだ。

 

一方で元祖のお店は、自ら「元祖」を標榜して「元祖」を売りにしていく以上、味付けやアレンジで大きな変更はできない。時代が変わったり人々の好みが変わっても基本的には元祖の味を再現し続けなければならないはずだ。

 

なので通常ならばフォロワーの方がオリジナルよりも美味しくなるのが当然だと思う。

 

 

が、「来来憲」さんは市内でとんてきを提供しているどのお店よりも混雑している。圧倒的な人気店だ。客層を見るに友人同士で来ている20代やツーリング仲間の兄ちゃんたちが多い。

なので私は県外・市外からネットで検索して初めて来店している方たちがメインだと睨んでいる。

 

「元祖」の肩書きはSNS・インターネット時代と相性が良いからだと思う一方で、

いやいやリピーター無しではあれほどの混雑にはなりえない。単純に一番美味しいから混んでいるんだ、と言われると反論できない。

 

 

結局人気の理由はよく分からないが、一つはっきり自信を持って言えることがある。それは、

「自分で作った方が絶対に美味しくできる」

というものだ。

 

 

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Yokkaichi Tonteki (Pork saute) Part1. Overview

Ep.27

四日市とんてき Yokkaichi Tonteki is a distinctive food of this city.

It is the pork saute which is seasoned by ウスターソース Worcestershire sauce with big garlic and cabbage.

We can try it in Chinese restaurant, Ramen shop and izakaya.

 

It seems that young people like it, but for me, it’s too strong taste and greasy.

 

tonteki.com

 

伊勢型紙(伊勢形紙)

Ep.26

「伝統工芸品」とはよく言うものの、国が法律の下で保護・振興しているものは235品目あるそうだ(2019年11月時点)。

このうち三重県内のものは5品目あり、四日市の萬古焼(Ep.2324参照)もこの中に含まれる。

 

「伊勢型紙」(いせかたがみ)も5品目のうちの一つであり、「伊勢形紙」とも記される。

 

「着物の生地に柄や文様を染めるための型紙で、

 渋柿で加工した特殊な和紙に、

 四つの技法で丹念に彫り抜いて作られている」

 

発祥は鈴鹿市の白子(しろこ)という海沿いの地区で、室町時代には既にあったそうだ。

 

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前述の通り、元々は着物に染色を施すための「型紙」であるが、

その「型紙」を作製するのに職人的な彫刻の技術が要されることから、現在では型紙そのものの意匠性や芸術性を前面に出し、切り絵作品やしおりなどのアイテムへと展開している。

 

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これらは鈴鹿にある伝統産業会館や専門店の「おおすぎ」、四日市のじばさん三重などで購入できる。

 

今回、季節がら興味深いアイテムの存在を知った。

「年賀状の型紙」である。

 

三重県の地域性を感じさせ、クールでポップな年賀状を作製しようと意気込みチャレンジしてみた。

 

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作業開始からすぐに気付いたことは、手間と時間が非常にかかるということだった...

そして完成品も、遠目から見るとキレイに見えるのだがアップで見るとにじみや液ヨレなどの粗が目立つ(したがって写真も遠目から撮っている)。

 

私の手先の不器用さが露呈した感じはあるが、心をこめて作製したことが伝わると良いなと思うのだった。

1枚の作製に15分かかることが伝わると良いなと思うのだった。

 

 

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Ise-katagami

Ep.26

Japanese government officially approves as “Traditional crafts of Japan”, they support and promote.

There are 235 crafts until 2019.

 

Mie prefecture has 5 officially crafts including Banko-yaki (Ep.23, 24).

伊勢型紙 Ise-katagami is one of them.

 

Ise-katagami is the traditional paper stencil to dye on clothes like kimono.

To make katagami stencil, it is needed authentic techniques to carve by craftsmen.

It has over 700 years history in Suzuka city.

 

Present day, they develop other art crafts like papercutting, bookmark and so on.

End of Autumn I obtained “stencil for New year’s greeting card”.

So I challenged.

 

As a result, it took so long 15min per 1 card!

And it was not easy for me to complete without bleeding and flowing of dyes...

 

I hope my cards tell my friends, relatives and family not only my greeting, but my efforts.

 

en.japantravel.com

isekatagami.or.jp

 

かぶせ茶(伊勢茶)

Ep.25

「茶」の生産地と言えば圧倒的に静岡県で、近年では鹿児島県のイメージも強いが3番手は三重県だ。

四日市市の西側、沿岸のコンビナート地帯からは20km近く離れた水沢(すいざわ)地区では、あたり一面に茶畑が広がった光景が見られる(Ep.22参照)。

 

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水沢地区の茶畑

 

かつて静岡県袋井市に住んでいたときは、私にとって広大な茶畑の光景は日常だった。近隣の掛川市菊川市島田市牧之原市なども茶の一大生産地なのだ。

それまでの私にとって茶畑は身近なものでなかったため、とても美しい光景だと感じた。春から夏にかけて、青空の下で太陽の光を受けてきれいに刈り揃えられた茶葉が照り生えている様は、見ていて気持ちの良いものだった。

 

水沢地区の茶畑は、静岡よりも朝露防止用ファンのサイズがより大きく、緑色をしている。

(非常にマニアックな視点だ)

 

栽培されているのは「伊勢茶」という三重県のブランド茶だ。

(ここで言う伊勢とは、伊勢神宮がある現在の伊勢市のことだけではなく旧伊勢国のことなので、三重県の大半の地域のことを指す)

 

特に水沢地区では茶葉の上を黒い布で覆い、日光の照射量を抑えた栽培方法がとられており、これは「かぶせ茶」と呼ばれている。

この方法により、茶葉の渋みを抑制することができるそうだ。

 

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かぶせ茶 マルシゲ清水製茶HPより

 

水沢地区のかぶせ茶は「かぶせ茶カフェ」さんで味わえるということで訪れてみた。

 

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茶葉をかぶす際に使用される覆い

 

お茶膳セットを頼んだところ出てきたのは、同じく四日市が誇る萬古焼の急須(Ep.24参照)ではないか!

四日市市のように、茶の産地であり急須の産地でもあるというのは、全国で唯一という説もあるほど珍しいことなのだという。

 

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渋みを抑えたかぶせ茶の茶葉(原材料)と、

渋みを抑えることができる萬古焼の急須(製造装置)の組み合わせは、

日本茶の甘みを楽しむ』という観点からは

まさに「最強×最強」と言える。

ドラゴンボールで言うと悟空とベジータフュージョンしたようなものか。

 

さっそく味わったところ、とうもろこしのような味がした。興味深い体験だった。

美味しいor美味しくない、の概念以前に茶のそのような一面を初めて知ったため、こういうものなんだ、という知見を得たといったところだ。

 

蛇足だが、茶葉を抽出する際のお湯の温度を変えれば(製造方法)、渋さも変わるというのは知られたこと。渋みの成分が低温の水では溶出しないからだ。

そう考えると、

「かぶせ茶×萬古焼の急須×氷or氷水」

の組み合わせで「最強3」を体現する甘いお茶を楽しめることだろう。

 

お茶を淹れる、という操作は化学品製造プロセスと同様で、原材料・製造装置・製造方法の差異により生成物の品質が大きく変化するというものなのだった。

 

話を戻そう。

カフェの店員さんによると、茶殻は醤油やポン酢とともにいただけるのだという。

 

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まじすか!?

と思いつつ試したら、茹でたほうれん草のようだった。

確かに、これなら醤油やポン酢でいくらでも食べられる。

 

 

水沢地区が誇る茶畑とかぶせ茶は、お茶の甘さ、という知られざる一面を教えてくれるだけでなく、コンビナート地帯のイメージが強いこの街の多様な一面もまた、教えてくれたのだった。

 

 

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Kabuse-cha (Ise-cha) [Japanese tea]

Ep.25

Suizawa area is located in west of the city and 20km away from petroleum complexes area along the sea (Ep.22).

 

This area is famous as tea plantation.

We can see large scale of tea field.

 

These tea is sold as “伊勢茶 Ise-tea” which is a bland tea of Mie prefecture.

Especially this area, it is made by a distinctive method covered with black cloth on tea leaves.

It’s called かぶせ茶 Kabuse-cha.

 

They intend to decrease the quantity of exposure of sunlight.

As a result, they can harvest tea leaves which have less element of “astringency”.

So that we can enjoy drinking “sweeter tea”.

 

Yokkaichi, we have an image of industrial city, but also Kabuse-cha (Ise-cha) is let us know an another face of this city.

 

萬古焼 土鍋・急須編

Ep.24

萬古焼は19世紀中頃、中興の祖・森有節の時代には美術品として西洋から高く評価された。

 

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古萬古(左)と有節萬古(右) 四日市市立博物館HPより

しかしながらその後、明治時代末期と太平洋戦争の2度に渡り、萬古焼は不況や対米輸出の減少から存続の危機を迎える。

結果的にこの危機を乗り越えられたのは、先人たちの市場のニーズに応えた改良と、強みを生かした製品への展開だった。

 

これは今なお続いており、萬古焼が全国に誇る最大の特徴となっている。

 

<土鍋>

私たちの身近にある萬古焼。その最たるものは「土鍋」だ。

というのも、土鍋における萬古焼のシェアは80%以上なのだ!

 

例えば、私たちがよく目にする土鍋の象徴的なデザイン「花三島」を製作している銀峰陶器(ぎんぽうとうき)さんは、四日市にある萬古焼の窯元だ。

 

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なぜ土鍋に強みがあるのか?

 

それは現在の四日市萬古が「耐熱性の高い成分を有する土」を使用しているからであり、その成分とは「ペタライト」のことである。

 

ペタライトとはLiAlSi4O10の化学組成で表される鉱物のこと。銀峰陶器さんではジンバブエの鉱山から仕入れているとのことだ。

 

 

私は仕事で機能性有機化合物の材料開発や探索をしていたことがあるため、これはとても興味深い。

想像するしかないことだが、彼らは「耐熱性の高い陶器」を目指して、世界中の土を集めては陶器を製作する、トライ&エラーを繰り返したのだろうか?

 

トーマス・エジソン白熱電球のフィラメントの材料として京都の竹に適性があることを見出した話と似ていると思った。

 

萬古焼の先人にしろエジソンにしろ、途方もない作業に思えるのだが、彼らは

「どこかに最高の材料があるはず!」とか「いつか必ず見つかるはず!」

という強い確信を持って取り組んでいたのだろうか?

 

例えば化学会社や製薬会社の材料スクリーニングのように、対象が有機材料ならば有機合成すれば良いが、彼らの場合は「世の中にあるもの」という縛りの中で世界中の土をスクリーニングしていたはずだから、必ずしも解があるわけではなかったはずだ。

 

 

何はともあれペタライトを見出し、それを使用することで土鍋界のデファクトスタンダード(=萬古焼)を築きあげた先人たちは凄いと思った。

 

 

<急須>

萬古焼でもう一つ有名なのが急須だ。

特徴は、光沢があって表面が滑らかでやや紫がかった茶色をしており、このような急須を「紫泥急須」(しでいきゅうす)と言う。

 

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これは萬古焼が還元焼成という焼き方を採用していることが理由の一つのようだ。

これにより、茶の渋み成分であるタンニンが紫泥急須表面の鉄と吸着しやすくなり、結果的に渋みが抑制された(→甘みを感じる)お茶になるということだ。

 

 

2016年のG7伊勢志摩サミットにおいて、萬古焼は乾杯時の器として使われた。

世界に誇る四日市の工芸品だ。

 

開祖である沼波弄山亡き後、幾度となく存続の危機に見舞われながらも生き永らえてきた萬古焼は、まさに「萬古不易」を体現している。

 

これから先、千年、万年続いていく。本当にそんな存在なのかもしれない。

 

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萬古焼 Banko-yaki

Ep.24

萬古焼 Banko-yaki, it is famous for 土鍋 earthen pot and 急須 teapot.

 

After Pacific War, craftsmen proceeded with research and development for improvement of “heat durability” and discovered petalite (LiAlSi4O10) was key material for it.

In result, they completed new earthen pot which characterized high heat durability.

Nowadays banko-yaki keeps over 80% of the market share.

 

Teapot is also famous.

How to burn is induced uniqueness 紫泥急須 Purple clay teapot.

Brilliant, smooth surface and purple color.

 

It is revealed that tannin which is one of the “tea astringency” elements adsorb onto the surface of Purple clay teapot.

So that we can enjoy drinking “sweeter tea” if we use Purple clay teapot, banko-yaki.

 

In 2016, G7 Ise-Shima summit was held.

Banko-yaki was used as the cup of cheers liquor in dinner party.

 

It’s not only traditional craft, but also be proud for Yokkaichi nowadays.

 

ginpo.co.jp

 

萬古焼 概要編

Ep.23

萬古焼

 

「ばんこ焼き」と読む。四日市が誇る伝統工芸品だ。

東海地方、とりわけ名古屋を中心とした地域には焼き物の産地がとても多いことに気付く。

 

美濃焼岐阜県

瀬戸焼(愛知県)

常滑焼(愛知県)

伊賀焼三重県

信楽焼滋賀県

 

しかしこれらの焼き物に比べて、四日市の萬古焼は知名度の点で大きく劣ることは間違いない。(私は四日市に来るまで知らなかった..)

 

というのも、上記の5つの焼き物は産地を表している(というかほぼ全ての焼き物は産地を表しているはずだ)のに対して、萬古焼はそうではない。四日市市には昔も今も「萬古」という名前の場所はない。

さらに驚くべきことに、四日市で採れる土を使用して作る焼き物、というわけでもない。

 

では萬古焼の定義とは? と思って、書籍やHPをあたったがいまいち釈然としない。要するに「四日市市内」に窯元があればそれで萬古焼と言えるのだと、個人的には解釈している。

 

「◯◯焼」の定義は、「ある土地で、そこで採れる土を使って作る陶磁器」なのだと思っていたが、そういう意味でこの萬古焼は片手落ちだ。

 

 

萬古焼の歴史を簡単に紹介すると、以下の3つの大きなできごとに集約できると思う。

  1. 江戸時代中期、桑名の商人、沼波弄山(ぬなみろうざん)が窯を開く。

 → 古萬古

 

  1. 弄山の死から約60年後、廃れていた窯元を桑名の商人、森有節(ゆうせつ)・千秋(せんしゅう)兄弟が再興する。明治時代開始に伴う西洋との貿易・交流が始まり、陶芸品が評価され、評判となる。

→ 有節萬古

 

  1. 有節萬古の人気に着目した四日市の慈善家、山中忠左衛門が四日市地場産業とするために住民に開窯を奨励し、広まった。

四日市萬古

 

「萬古焼」という名称は、沼波弄山が自身の作品に「萬古不易」(ばんこふえき)の印を押したことに由来する。「いつまでも(万年も)変わらないで残っていく」という意味を込めたそうだ。

 

 

萬古焼の作品を手に入れるには、近鉄四日市駅近くのララスクエア内にある「じばさん三重」か「ばんこの里会館」に行くのが良い。土鍋、急須、花器、食器などが揃い、好きな作品に出会えるかもしれない。

 

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じばさん三重

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日本一大きな蚊やり豚

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ばんこの里会館ではギャラリーや陶芸教室も開かれている

 

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萬古焼 Banko-yaki part1. Overview

Ep.23

萬古焼 Banko-yaki is one of the traditional pottery in Japan.

Since 18th century, it has been started in north area of Mie including Yokkaichi.

 

Also present day, there are some pottery workshops in Yokkaichi, some craftsmen make wonderful dishes.

Banko-yaki is one of the biggest characteristic of Yokkaichi.

 

We can get them in じばさん三重 or ばんこの里会館 nearby Kintetsu-Yokkaichi station.

You must be able to find your favorite one.

 

www.amazon.co.jp

 

bankonosato.jp

 

 

 

水沢もみじ谷

Ep.22

四日市市が紅葉の名所として推しているのが「水沢もみじ谷」だ。

 

水沢(すいざわ)地区は、沿岸のコンビナートエリアから西に20kmほどのところにあり、一面に茶畑が広がる「伊勢茶」の一大生産地でもある。

 

12月初旬、すでに紅葉シーズンは終盤に差し掛かっていたが、水沢もみじ谷を訪れてみた。

 

 

アクティビティー、かつ車だと渋滞するかもしれないという情報より、家から15kmの道のりをサイクリングで向かう。

 

と意気込んで出発したものの、序盤から上り坂&強風に苦しめられる。

田んぼや茶畑では遮るものがないため、ここでの向かい風は地獄だ。

(あたり一面の田んぼ道を自転車通学していた中学校時代が思い出される)

 

自転車を降りて、押して歩いた方が確実に速いのだが、負けたくなくてペダルを漕ぎ続ける。

心が折れかけながらも1時間半ほどかかって水沢もみじ谷に到着。

まだもみじは美しく色付いていた。

 

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想像していたよりも紅葉が残っていた。

「もみじ谷」ということで、やや傾斜になっている道の両サイドにもみじが並んでいるのが特徴と言える。全長は100mに満たないのだが...

 

観光パンフレットに載っているものだったり、Googleで画像検索などすると呆れるほど美しい紅葉の写真が出てくる(水沢もみじ谷に限らず)。良いカメラで撮影するにも画像加工するにも限界はあると思われるので、やはり陽の光が良い感じに当たるまで待っているのだろうか?

 

いずれにしても紅葉鑑賞の楽しみの一つは、実際に行って自分の目で美しさを確認することだなと思ったのだった。

 

 

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Autumn leaves in Yokkaichi

Ep.22

Yokkaichi has beautiful spot of “Autumn leaves”, 水沢もみじ谷 Suizawa maple valley.

 

Suizawa area is located in west of the city and 20km away from petroleum complexes area along the sea.

Suizawa is also famous as tea plantation area.

It must be a different side of Yokkaichi compared to the image of “industrial city”.

 

In early December, I visited this spot.

The best period of the beautiful condition as color leaves has already passed, but I enjoyed seeing it.

  

四日市ぜんそく

Ep.21

四日市

と聞いて真っ先にイメージするのは「四日市ぜんそく」だと思う。

 

事実、私がそうだったし、四日市出身者を除くあらゆる世代の人にとってもそうだと思う。

1960年代の高度成長期に起こった公害問題は誰もが知るところで、公害病としての「ぜんそく」の前に、地名の「四日市」が冠されることで、この街に対する人々のイメージが完全に固定されてしまった。

 

公害以前の四日市の姿はというと、

「人とモノが交わる」

というのがキーワードだった。

 

室町時代以降、毎月四日に市がたったと言われるこの街では、多くの人とモノが集まる場所だった。

その理由の一つは、東西に走る「東海道」と南北に走る「伊勢街道」がともに通り、かつ両者の分岐点が、市内の日永(ひなが)地区にあるためである。

 

江戸と京を結ぶ、この国の大動脈である東海道と、江戸時代以降、ブームを起こしたお伊勢参り伊勢神宮詣)の伊勢街道。

大名も庶民も行き交ったこの街では、活発な交流が生まれて多様な文化や価値観が流入し育まれた豊かな街だったに違いない。

そして近代以降は四日市港が開かれ、世界と繋がることになった。

 

 

しかし公害が、正確には「四日市ぜんそく」というネーミングが、この街のイメージを一変させてしまったのだ。

 

 

現在、四日市ぜんそくに関して最も学ぶことのできる施設は、近鉄四日市駅近くの「そらんぽ四日市」の中にある「四日市公害と環境未来館」だ。

 

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左側の建物がそらんぽ四日市

 

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公害前の街の歴史や様子も紹介されており、こちらも見応えがある

四日市公害と環境未来館」のフロアでは、解説員の方たちから解説していただける。

 

・最初に深刻な問題が現れたのは水質汚染(油にまみれた魚の発見)で、その後に大気汚染が現れたこと

・公害が発生してから、小学校の校歌に出てくる科学技術を称賛する歌詞が変更されたこと

・被害地域の住民の中でも、市役所に勤務するような世帯は引っ越すことで健康被害を抑えられた一方、農業や漁業などその土地に根ざした生業をしている世帯(沿岸に暮らす世帯)が最大の被害者となったこと

 

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一連の展示を見て思ったのは、

官・民・自治体が科学技術を称賛・喧伝・誘致

→ 住民は賛否ありながらも総意として従う(従わされる)

→ 被害発生

→ 住民が最も被害を被る。住民と世論が責任を追求する

 

の流れは福島の第一原発と同じ構図だということだ。50年前にも同じことが起こっていたのだ。

 

 

現在の私たちの感覚からすると、工場の製造過程で生じた有害な物質をろくに精製・分解せずに河川や大気に垂れ流していたことに衝撃と戦慄を感じるが、

現在と当時では、時代背景が異なっていたことに思いを馳せる必要がある。

 

例えば今から50年後の人たちは、現代(2020年)に生きる私たち、つまり、

化石燃料で走る自動車やマイクロプラスチックに分解されてしまうプラスチックをせっせと製造する企業や利用する人々を振り返って、

 

「大気汚染も海洋汚染も進行させた罪深い世代の人たち」

と断罪するかもしれないのだ。

 

科学技術の進展も、人々の倫理観の変化も、ともに少しずつなのだと思う。

最近ではパリ協定やSDGsや海洋プラスチック問題やガソリン車禁止時期についてのニュースが飛び交う。少しずつ良い方向に進んでいるのだと思う。

 

 

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Yokkaichi asthma

Ep.21

If people heard “Yokkaichi city”, at first, they must suppose “Yokkaichi asthma”.

In 1960’s, Japanese economy was growing drastically.  Some big chemical companies manufactured much products, but they did not care about preserving environment.  They threw toxic waste water in river or atmosphere without any purification or burning process.  After that, residents were suffering from health problem like asthma, neurological diseases.  It was serious social issue, 公害 Kougai (industrial pollution disaster).  In Yokkaichi, it is known as “Yokkaichi asthma” same as other areas, Minamata, Niigata and Toyama.

 

It was tragedy of Japan’s modern industrial history.

Present law related to environment are based on Kougai, any compliance too.

 

We can learn this history in the museum which is located in nearby Kintetsu Yokkaichi station.

 

Both companies and general people need to pursue sustainable development for our future.

 

工場夜景 その2

Ep.20

前回のその1に引き続き、工場夜景について。

12月初旬、ついに「四日市コンビナート夜景クルーズ」に参加してみた。

 

そもそも私自身、市内の化学メーカーに勤めており、まさに化学プラント内で働いている。

勤務場所が工場の人にとっても工場夜景は美しいと思うのか?

と問われたら、やはり美しいと思う。と答える。

 

そびえ立つ鋼鉄の建造物に煌々と輝く灯り。夜の闇に消えていく蒸気。

目の前で見るそれらには、迫力があり、美も感じる。

(そしていまだに「ファイナルファンタジーⅦ」の神羅カンパニーを想起してしまう..)

 

 

一方で、化学プラントと石油コンビナートは異なる。

化学プラントが樹脂ペレットや粉体、ワニスなどを製品とするのに対して、石油コンビナートは石油を精製したり、副生物から有用な成分を取り出して製品とするところだ。

 

したがって石油コンビナートの方がよりスケールが大きく、また普段は近付くことのできない他社の施設も近くから観察できそうだということもあり、私はこの夜景クルーズを楽しみにしていた。

 

 

ちなみに、「工場夜景」と端的に言うけれど、

そもそも工場がなぜ、夜間も敷地内の照明がともされているのか、みなさんは考えたことがあるでしょうか?

 

 

なぜならそれは「工場が夜間も稼働している」ためです。

 

自動車や家電製品のような機械の組み立て工場ではこうはならないはずだ。

つまり工場夜景とは、石油コンビナートや化学プラントに特有のものと言える。

 

ここでは24時間・365日稼働しているのだ(定期修繕期間中を除く)。

現場パトロールでもない限り、夜間に屋外で人の姿を確認することはできないが、計器室やオペレーションルームと呼ばれるところでは製造課員の方たちが仕事をしている。

つまりこの巨大な施設では、夜間も、常に、人間がコントロールしているのだ。

 

 

前置きが長くなってしまったが、夜景クルーズの出港は、四日市港埠頭から。

香ばしいごまの香り(Ep.15参照)に見送られていざ出港!

 

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漁船のような船に乗船して出港。参加者は30名ほどだった。
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正直言って、スマホのカメラでは美しい夜景など撮れないのだが、雰囲気は伝わるものと信じたい。

船上にて、12月の寒風に耐えながらも、壮大な石油コンビナートの美を楽しむことができた。

 

私はあいにく船の最後部にいたこともあり、エンジンの音が大きくてガイドの方の説明がよく聞こえなかったのが残念だったが、「配管」や「蒸留プラント」などのワードも解説されており、かなりしっかりしたものだった。

 

 

地の果てから資源を掘り出して、世界の果てから日本に運んできて、エネルギーとして取り出す。その膨大な労力を想った。

人間を始め動物が生命活動を行うために必要なモノは食べ物だけれど、

私たちの「文明社会」が、成り立つために必要なモノは、石油を始めとした化石燃料だ。

 

人類や文明や地球や未来について考えた充実の60分クルーズを終えた。

 

川崎や千葉のコンビナートはどのようなものなのだろう? という興味も湧いてきた。四日市とはまた異なる姿であるに違いない。

機会があったらそちらにも行ってみたいなとも思ったのだった。 

 

 

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Factory night view part 2

Ep.20

In early December, I joined “Night view cruise of Yokkaichi”.

I work at a chemical plant in this city, but it is different from petrochemical complexes.  The latter is bigger.

So I was looking forward to seeing mega facilities and beautiful night view.

 

Shining light into iron steel facilities, white steam went up sky...

While I endured strong cold wind on the ship, I enjoyed it.

 

On the other hand, I imagined how big project to dig fossil fuel, to deliver it here, purify and transfer to energy.

Our civilization must be based on this scheme.

 

I finished wonderful 60min night cruise.

Someday, I want to see other industrial complex area and night cruise like Kawasaki or Chiba.

It must be different from Yokkaichi.

 

www.youtube.com

 

 

 

工場夜景 その1

Ep.19

先日、TVアニメ「ドラえもん」を15年ぶりくらいに観ていた。

この中でのび太くんは、

 

「僕は勉強をしてもテストで良い点数がとれないんだ」

と言ってテスト勉強をせず、

「僕は弱いからジャイアンに勝てないんだ」

と言ってファイティングスピリットすら見せない。

 

相変わらずのヘタレっぷりだった。

 

 

ただ、その一方で私は、のび太くんはえらいな、と思った。

 

なぜなら彼は自覚しているからだ。

自分の「弱み」を。

 

 

誰にだって苦手なことはある。

でもその苦手なことを、自覚し、受け入れ、そして前に進んで行かなければならない。

 

諦めるのは論外だし、他者を羨んだり世の中はアンフェアだと嘆くばかりで何もしないのは時間の無駄だ。

早いとこ対応策を見出し、実行あるのみ。

 

のび太くん、

小学5年生にして既に自身の弱みを自覚し、受け入れている、

聡明で正直な君に、心からの敬意を。

 

 

 

四日市市は自分たちの「強み」や「特徴」について認識していなかった。

10年前までは。

 

 

2010年より少し前、「工場夜景の愛好家」の存在をいち早く察知した千葉市を始め、川崎市北九州市などで「工場夜景のクルーズ」が一足先に始まっていた。

 

この取り組みは広く一般の方たちの関心も集め、

やがて「工場夜景は美しい」ものだと認識され始め、人気が出てきた。

四日市市でも2010年、「四日市コンビナート夜景クルーズ」が開始された。

 

当初、四日市市役所の観光課の職員たちは驚いたという。

彼らは気付いていなかったのだ。

「石油コンビナートや化学プラントが観光資源になりうる」

ことに。

 

 

工場夜景を撮影する上で、四日市市が推奨しているスポットはいくつかあるが、最も手っ取り早いのは「うみてらす14」(四日市港ポートビル14階展望室)に行くことだ。

 

四日市市北部の沿岸に位置するこのビルの展望室からは、南に広がる石油コンビナート・化学プラント郡を見下ろすことができる。

 

夜の工場に煌めく灯り、建造物、たなびく蒸気。

これらの景色はやはり綺麗で、完全に人間の手によって作り上げられた人工物としての美を鑑賞できる。

 

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休日の夜、うみてらす14の展望室を訪れると、超ロング望遠レンズを付けたカメラと三脚、暗幕を利用して、本気で美しい写真の撮影を試みている方たちが何人もいる。

 

なお個人的には、日中の明るいときに訪れるのも好きだ。工場とともに、港としての全貌も確認できる。

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四日市が誇り、決定的な特徴たる石油コンビナート・化学プラント郡は、昼も夜も多くの人々を魅了させてくれる。

 

 

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Factory night view part 1

Ep.19

Yokkaichi, it is famous for “Factory night view”.

Because it is industrial area of this country, there are many petrochemical complexes and chemical plants.

Some mania enjoys seeing view and taking photos at night.

 

In my opinion, the best place is うみてらす14 Umi-terrace 14 which is a tower alongside sea.

We can see marvelous, giant and beautiful view from here.

 

Factory night view, it’s characteristic and one of the most impressive resources for tourism this city, Yokkaichi.

 

www.youtube.com

 

入道ヶ岳(鈴鹿セブンマウンテン 3/7)

Ep.18

鈴鹿セブンマウンテンで3番目のターゲットは入道ヶ岳(906m)にした。

この山は鈴鹿セブンマウンテンの中で最も南に位置し、椿大神社(Ep.16参照)から登山口まで歩いて行くことができる。

 

山中の紅葉はほぼ終わりかけた11月下旬、いざ山登りに出かけた。

登りは「北尾根コース」から!

 

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いざ出発!

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いきなり100m近い急激な石段を登る

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途中から割と同じペースで登っていた小学校低学年の4人の男の子と女の子のうちの一人が、「アバンスラッシュ!」

 

と「ダイの大冒険」のキャラクターの必殺技を叫んで元気に登っていた。

私はこの世代も「ダイの大冒険」を知っていることに驚きながらも、

正しくは『アバンストラッシュ』だよ少年、と心の中で思いつつ、歩いた。

(後で知ったことだが「ダイの大冒険」は2020年10月からリニューアルされたTVアニメが放映されていた)

 

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所々色付いている木々も

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頂上まであとわずかというところ、

先程のアバンスラッシュの少年たちが、

「頂上だ!」と走り出して、私たちを追い越していった。

 

正直、私は彼らの有り余る元気に驚いていた。

というのも、子供は体のサイズが小さいため、特に段差の大きい登り道においては、大人よりも格段に体力を消耗するに違いないと考えていた。子供の一歩と大人の一歩では歩幅が違うのだ。

しかしながら彼らの姿を見ると、そう単純なものではないんだなと思った。

軽い足取りで彼らは頂上に先着した。

 

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ゴール!

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山頂にて、鱗雲の下に広がる伊勢平野と伊勢湾を臨みながら昼食をとる。

が、寒い。強烈に、寒い。圧倒的に、寒い。

 

遮るものがないため強く吹く風と、汗が冷やされたことで急激に体感が下がっている。

凍えながら昼食のカレーライスとお汁粉を食べる。熱い紅茶は最高に美味しいがすぐに体が冷える。

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帰りは「二本松尾根コース」へ。

歩き始めてすぐに寒くなくなる。山頂と道中では全く異なるのだった。

 

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アセビの木

 

入道ヶ岳ではアセビとイヌツゲが特徴なのだそう。県の天然記念物にも指定されている。

山の上の方に植生しているアセビの木は、ウェーブの幹がとてもかっこいい。

 

というような感じで、私にとっては鈴鹿セブンマウンテンの3番目、入道ヶ岳をクリアしたのでした。

 

 

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入道ヶ岳 Nyudohga-take

Ep.18 

My third target of “Suzuka seven mountains” is 入道ヶ岳 Nyudohga-take.

This mountain is located the southernmost of 7 mountains and nearby 椿大神社Tsubakiohkamiyashiro (Ep.16).

 

On the way of mountaintop, tree of アセビ Pieris japonica is covered.

Trunk of a tree is “shape of wave”, it’s so nice!

 

At the mountaintop, we enjoyed eating curry rice and shiruko, but it was not easy to endure coldness.

Strong wind, dried my sweat..

I was eating while freezing.

 

Achievement ;

Suzuka 7 mountains 3/7

 

おにぎり

Ep.17

四日市に来て最初に興味を引いたことの一つが「おにぎりの桃太郎」だった。

 

市内のあちこちでよく見かけるオレンジ色の外観と、「おにぎり」を基軸としている営業形態としての珍しさ。

たくさんの地元の方たちに愛されているのだろうか? という好奇心と、

そもそも何故、団子屋ではないのか? という疑問。

 

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調べると創業は四日市とのこと。全16店舗のうち、14店舗が市内にあるということで、どうりでよく見かけるわけだった。

  

私はさっそく最寄りの店舗より購入して幾つか食べてみたところ、確かに美味しいと思った。

 

が、既に手握りではなく、食品添加物も使用しているということで、コンビニやスーパーで売っている惣菜のおにぎりとあまり差別化できていない気が...

(桃太郎ファンの方、ごめんなさい。)

 

 

それにしても、地元の方たちはそんなに買っているのか?

例えば家族でピクニックに行くにしても、おにぎりくらい自分たちで作って持って行けば良いじゃないか?

という私の疑問を、美容室のにいちゃん(四日市市富州一色町出身)に話したところ、

 

「少年サッカーをやっていたとき、保護者が差し入れでくれた」

とのことだった。

 

なるほど、きっとこのような形の大量注文が桃太郎を支えているのだろう。

ふらっと立ち寄る個人客が購入する、というよりも。

 

 

「おにぎりの桃太郎」は最近、三重県知事を喜ばせ、地元の新聞(2020年10月24日、伊勢新聞)に載った。

 

それによると、現社長が病院食で食べたお米の美味しさに感動。聞くとそれは三重県のブランド米「結びの神」だったとのこと。これを受けて自社のおにぎりのお米を全て「結びの神」に切り替えると表明したのだ。

 

突っ込みどころはあるが、地元の食材を使用してより特色を打ち出していくのは良いことだ。

 

併せて全店舗中唯一、手握りを続けてきた「沖の島店」をリニューアルして高価格帯品の店舗にしたという。

 

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沖の島店

特徴的なオレンジ色の外観ではなく、ブラックで上品な感じを出していた。北海道産いくらを使用したものなど、ラグジュアリーおにぎりも多数。注文を受けた後に、手握りで作ってくれるスタイルだ。

沖の島店はもはや完全に別レーベルと言える。

 

おにぎりは大変美味しくいただくことができた。

 

コンセプトを知って、目の前で手握りしてくれたためか、食べる側としてもお米・海苔・具材により向き合い、一つ一つの味をかみしめようというマインドが働く。

 

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上が沖の島店の手作り品、下が通常店舗品

四日市市民に昔から愛される「おにぎりの桃太郎」

食材にこだわり、地域の特色を強めることで、新たな魅力を発信してくれることだろう。

 

 

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Rice ball

Ep.17

When I moved here Yokkaichi, one of the most curious for me was おにぎりの桃太郎 Onigiri no momotaro.

It is rice ball specializing chain store.

We can see them easily everywhere around city because there are 14!.

 

Rice ball is home cooking food in our culture, sometimes we bring it as bento.

On the other hand we can get it at convenience stores or supermarket.

But it must be rare case as rice ball specializing store.

 

The taste is good, but they have already gotten off hand-making and used food additive.

I think they can not differentiate others like convenience stores.

 

On Oct. 2020, They announced that they started to shift their rice to new kind, 結びの神 Musubi no kami which was Mie branding.

They wanted to make an appeal delicious rice of Mie.

 

Only one store of all has already used it, also they do hand-making and prepare some rice balls with high quality ingredients.

 

It is so yummy.

Because I empathize their concept, I can concentrate the taste and enjoy their ingredients one by one.

 

onigiri-momotaro.jp

 

 

椿大神社

Ep.16

 

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上記のステッカーを後方に貼り付けた自動車を、四日市ではよく見かける。

 

どれくらい見かけるかと言うと、

私が毎朝自転車で通勤している笹川通り(ささがわどおり)にて、渋滞している車を横目に見ながらカウントするという調査方法で良いならば、100台に1台は付けていると思う。

 

あまり見かけないデザインと色使い。補色の関係である赤と緑に加えてオレンジ。

とても奇妙に感じた。

何かの宗教かな?と思った。

 

 

ほどなくして、これは鈴鹿市にある神社、「椿大神社(つばきおおかみやしろ)」の交通安全御守護のステッカーなのだということを知った。

(事実、宗教だった)

 

 

さっそくこの神社を訪ねてみることにした。

場所は、四日市市の中心部からは西へ車で小一時間。ほぼ鈴鹿山脈の東端に位置している。近くに鉄道の駅はなく、割と秘境である。

 

そこでまず知ったのは、椿大神社猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)を主神として祀っており、全国に二千余りある神社の本宮であるとのことだった。神社界の中でも大物である。

 

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境内は広く、別宮として猿田彦大神の妻神である天之細女命(あめのうずめのみこと)を祀る椿岸(つばききし)神社や茶室、松下幸之助氏を祀る!? 社まであった。

 

もちろん交通安全の祈祷も行っており、県外ナンバーの車も多数来訪していた。

 

これでみなさんも、もし上記のステッカーを貼っている自動車を見かけることがあったら、

鈴鹿市椿大神社のものだな」と理解されることだろう。

 

 

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椿大神社 Tsubakiohkamiyashiro

Ep.16

We often see a sticker which is put backside of car in Yokkaichi.

According to my easy survey, 1% of car drivers take it.

 

This object was unique, strange and mysterious design, also color.

I wondered what this was.

 

After a while, I understood it was “amulet of traffic safety” by 椿大神社 Tsubakiohkamiyashiroshrine in Suzuka city.

 

They enshrine 猿田彦大神 Sarutahikonoohkami who is one of Japanese deity based on shinto.

In this huge shrine, we can feel sacred atmosphere same as other historical mega shrine.

 

And also it is famous for prayer of traffic safety.

It seemed lots of car drivers came here from out of prefecture.

 

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猿田彦大神 Sarutahikonoohkami

 

tsubaki.or.jp

ごま油

Ep.15

四日市から全国に響く食品メーカーの代表として真っ先に浮かぶのが九鬼産業だ。

ごまの総合メーカーとして、とりわけ「ごま油」においては多くのラインナップを揃え、四日市市の名産品にもなっている。

 

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神田川俊郎シェフも宣伝

工場オールド四日市エリア(Ep.7参照)にあり、近くを通るとごまの香りがすることもある。

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ここでもし「四日市」と「九鬼」というワードからからピンと来た方がいたとすれば、その方は間違いなく歴史好き(戦国時代好き)だと思われる。

 

九鬼産業(株)のルーツは、戦国時代に志摩半島を拠点に活躍した海賊、九鬼水軍と九鬼嘉隆(くきよしたか)である。

 

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九鬼嘉隆  鈴木商店記念館 HPより

戦国時代の海賊といえば、瀬戸内海で活躍した村上水軍村上武吉(むらかみたけよし)がとにかく有名であるが、九鬼嘉隆もまた稀代の大将だった。

 

(私は小学生から中学生のときに、スーパーファミコンプレイステーションで戦国シミュレーションRPG信長の野望 覇王伝将星録烈風伝」をプレイしていたので、かろうじて九鬼嘉隆という名前を覚えていた。ピンとは来なかったが..。また偶然だが、私が幼少期まで住んでいた広島県竹原市は、村上武吉関ヶ原の合戦前まで拠点としていた街だ)

 

 

戦国時代の二大海賊とも言える村上水軍と九鬼水軍は、実は二度ほど激突している。

いずれも、織田信長 vs 本願寺顕如毛利輝元の連合軍の合戦であり、前者には九鬼水軍が、後者には村上水軍がついていた。

当然ながら両水軍の激突は海戦、舞台は大坂湾であった。

 

村上水軍は瀬戸内海から東進すれば良いだけだが、九鬼水軍は伊勢湾から紀伊半島をぐるっと半周して大坂へ向かったことだろう。

 

戦地へ向かうのだから重装備と大船団だったに違いなく、当時の船は人力と風が頼りだったからさぞかし重労働だったに違いない。しかも目的地にたどり着いた後に、生死を分ける瞬間が待っているのだ。彼らのモチベーションはどのようなものだったのだろうか?

と現代人のマインドから当時の彼らの姿に思いを馳せてみる。

 

 

さて、この合戦だが、一度目は信長と九鬼水軍が敗れた。

 

これを受けて九鬼嘉隆は「鉄甲戦」を開発。

二度目の戦いで見事、村上水軍を破った。

海戦を制して堺の港を信長にもたらした九鬼水軍と九鬼嘉隆。この合戦で決定的な勝利を収めた信長は、この後、本願寺との抗争での勝利に向けてさらに加速していく。

 

 

九鬼水軍と九鬼嘉隆の物語にはまだ続きがあるが、このあたりでごま油に話を戻したい。

九鬼産業のごま油は市内のスーパーで入手することができる。

 

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サンシ 日永カヨー店にて

私が好んで購入しているごま油は下記のもので、ドレッシング代わりに生野菜に振りかけたりして使っている。

ごまが本来持つ圧倒的な香りの豊さというのは驚嘆すべきもので、私は九鬼産業のごま油を通じてそれを知った。

 

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これを友人にプレゼントしたところ、中華スープの仕上げに振りかけて使ってくれているということだった。

あらためて私の方でも坦々麺の仕上げに振りかけてみたところ、ごまの香りがもたらされ、食欲が促進され、坦々麺自体のレベルが一段上がった気がした笑

 

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そのまま味わっても良いし、仕上げに振りかけても良い、というもので、エキストラヴァージンオリーブオイルのように使えば良いとも思うが、それ以上に香りは強すぎるため、使い過ぎにはやや注意が必要(ごまが料理を支配してしまう)だと個人的には感じている。 

 

 

海賊の大将だった九鬼嘉隆の子孫がごま油を作って売っていると聞けばおかしな感じもするが、信長の子孫がフィギュアスケーターになったことを考えると何も不思議ではない。

 

九鬼産業はきっとこれからも優れたごま製品を私たちに提供してくれることだろう。

 

  

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Sesame oil 

Ep.15

九鬼産業 Kuki sangyo corporation is top sesame food production company in Yokkaichi.

Especially it’s famous for sesame oil.

 

Their aroma and flavor are awesome!

I have recognized for the first time how huge potential sesame oil is.

 

I try it with vegetables as salad dressing like E.V. olive oil.

It’s important role for my meal.

 

www.kuki-info.co.jp

 

日本の海賊 写真紀行 (ノスタルジック・ジャパン)

日本の海賊 写真紀行 (ノスタルジック・ジャパン)

  • 作者:清永 安雄
  • 発売日: 2015/02/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

全日本大学駅伝 過去の記憶

Ep.14

主に三重県内をコースとする全日本大学駅伝

2019年大会の観戦記(Ep.12)に続き、今回は「過去の記憶」と称して私が最も強く印象に残っている2007年の第39回大会について記したい。

 

2007年シーズンは、学生長距離界に長く君臨してきた、いわゆる「四天王」の最終学年にあたる。その下の世代にも着目すると、当時の(または後の)スーパースターたちが各大学に分散し、まさに百花繚乱の状況であった。

 

この大会の主な有力選手たちを以下に示した。

[4年]

上野 裕一郎 (中央大 ← 長野・佐久長聖高)

北村 聡 (日本体育大 ← 兵庫・西脇工高)

松岡 佑起 (順天堂大 ← 京都・洛南高)

伊達 秀晃 (東海大 ← 福岡・大牟田高)

[3年]

佐藤 悠基 (東海大 ← 長野・佐久長聖高)

竹沢 健介 (早稲田大 ← 兵庫・報徳学園高)

木原 真佐人 (中央学院大 ← 兵庫・報徳学園高)

M.J.モグス (山梨学院大 ← 山梨・山梨学院大付属高) 

[2年]

宇賀地 強 (駒沢大 ← 栃木・作新学院高)

 

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左から上野、北村、松岡、伊達  テレビ朝日 第39回全日本大学駅伝 HPより
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左から佐藤、竹沢、モグス、宇賀地  テレビ朝日 第39回全日本大学駅伝 HPより

4年生の4人が前述の「四天王」である。

彼らは高校時代からそれぞれが長距離の強豪高校に所属し、インターハイ都大路全国高校駅伝大会)などで死闘を繰り広げてきたライバル同志で、当時の高校生ランナーとしては驚くべき「5000m 13分台」の自己記録を全員が有していた。

 

私が以前勤務していた会社で同じ職場だった、ある世代トップランナーの方(彼らの二学年上)の言葉を借りると、

「あの世代から限界突破し始めた」

 

とのことであった。

四天王の筆頭格は上野裕一郎だが、例えば野球の松坂世代における松坂大輔のように、上野が突出していたというわけではなかった。

4人の怪物たちが同時出現し、揃ってブレークスルーを果たした。

とにかく、四天王が当時の高校長距離界に与えたインパクトは相当なものだったらしい。

 

そして彼らに続いたのが、一学年下の佐藤悠基たちの世代である。

佐藤は上野と同じ佐久長聖高校で、前年に上野が叩き出した10,000mの高校記録を更新してみせた。

大学に入ってからは竹沢健介と木原真佐人が実力を伸ばし、特に竹沢は4年時の2008年に北京オリンピック出場を果たした。これはもはや四天王世代を超えたとも言える快挙だった。

 

 

話を2007年の全日本大学駅伝に戻そう。

煌めくスーパースターたちは、佐藤と伊達秀晃がともに東海大であることを除き、見事に異なる大学に分散し、各々優勝を目指していた。

 

実際のレースで、印象的なシーンがいくつもあった。

4区では上野のパワーでねじ伏せるが如き快走とごぼう抜き

8区ではM.J.モグスの爆走による区間新記録などだ。

 

特にモグスは、区間2位の北村を3分23秒も上回っている。

19.7kmで55分32秒という記録は、ハーフマラソン換算で59分30秒前後になるため、当時の世界記録と同等の驚天動地の記録だった。

(なおこのときの世界記録は、故・サムエル・ワンジルが有していた。仙台育英高校から大学に進学せず実業団に進んだ同世代の最高のライバルは、翌2008年北京オリンピックのマラソンで金メダリストとなる)

  

中でも個人的に、レース中最高のシーンだったのが、2区だ。

2区は、有力校は序盤の主導権争いを制するためにチームの実力者を、優勝争いには手の届かない大学も彼らのプレゼンスを示すためにチームのエースを、投入してくるのがこの区間の特徴でもある。

 

赤い鉄骨のフレームが映える木曽川大橋において、松岡佑起、竹沢健介という世代最高のランナーたちと三つ巴のトップ争いを演じたのが、駒沢大学の宇賀地強だった。

 

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2区の三つ巴の首位争い  朝日新聞デジタルより

二学年、一学年上の当時は格上だった先輩たちに必死で食らいついた。

粘り・ガッツ・攻め・勝利への意志・スピリット。

 

この後定着することになった宇賀地強というランナーの姿勢と価値を、見せつけた最初のシーンだったように思う。

 

そして最終的に大会を制したのは駒澤大学だった。

私はこれに大きな意味があるように思える。

 

各校の「大エース」たちが共演したこの大会において、駒澤にはそのような存在がいなかった。しかし一人一人が、高次元の実力を有し、ミスを犯さなければ優勝できる。しかも完勝できる。

 

宇賀地のがんばりもあり3区でトップにたった駒澤は、その後一度も先頭を譲ることはなかった。それが2007年シーズンの駒澤大学大八木弘明監督の作り上げたチームだった。

私はこの大会をきっかけに、駒澤と宇賀地選手のファンになった。

  

2ヶ月後、彼らは箱根駅伝も制することになる。

 

この大会の数年後、上で紹介した日本人ランナー8人のうち、5人が日本選手権優勝・オリンピック代表・世界選手権代表になった。

(しかしマラソンでは、彼らの実績を考えると一人も大成しなかったということも付け加えておきたい)

 

美しく華やかだった2007年の全日本大学駅伝

この大会の記憶は、鮮烈な印象とともに私の記憶に刻まれている。

 

 

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All Japan university ekiden championship - the greatest memory - 

Ep.14

All Japan university ekiden championship in 2007 is my favorite race.

Many fantastic runners competed each other.  It was so exciting!

 

Several years later, some of them were a national champion, Olympic representative and world championship representative.

 

It was beautiful and brilliant memory.

 

 

赤味噌

Ep.13

四日市市赤味噌の文化圏である。

(ここで言う赤味噌は、大豆を原材料とし、熟成期間が他の味噌よりも長く、色味が赤っぽくなっている東海地方を中心とした味噌を指すことにする)

 

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味噌の分布 イチビキ(株) HPより

この街のレストランで、例えばハンバーグ定食などを注文したときに出てくる味噌汁は赤味噌であり、これが実に美味しい。

 

しかし赤味噌の味噌汁を自宅で作ろうとすると、なかなか上手にできないと個人的に感じていた。

 

私の料理のスキルが乏しいのが理由なのだけれど、通常の味噌(米味噌や白味噌など)では問題なく使える具材も、赤味噌で用いるといまいち美味しくできないのだ。

 

例えば、にんじん・しめじ・大根など結構多くの具材は、あまり赤味噌とマッチしないような気がする。

これは赤味噌の塩分濃度の高さなどとの関係によるものだと感じている。(豆腐、ワカメ、油揚げは赤味噌にもマッチすると感じる)

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イメージ マルサンアイ(株) HPより

そんな折、妻が土井善晴さんの「一汁一菜でよいという提案」という本を参考に作ってくれた赤味噌の味噌汁がとても美味しかった。

 

この本は、毎日の家庭での食事は一汁一菜でよいという土井さんの想いと実践について、その具体化手段として具だくさんの味噌汁が奨励されること、味噌汁の具材には何を用いても良いことなどが記されている。

 

妻の味噌汁に入っていた具材は「ベーコン・卵・白菜」だった。

そもそもベーコンと卵に関して、私は味噌汁の具材として用いるという概念すらなかった。

 

まずベーコンについて。

昆布とかつお節でだしをとった後に、動物性のうま味を加えることに、少し戸惑った。

(なお四日市には味の素の工場があり、まさにここで「ほんだし」が製造されているのだが、私の家では「ほんだし」は使用していない)

 

だがこれはおかしなことではないようだ。「だしの研究」(柴田書店著)によると、昆布(グルタミン酸)とかつお節(イノシン酸)でとっただしに、鶏ムネ肉や豚バラ肉を投入してこれらのうま味を加えただしの取りかたが紹介されている。

 

ベーコンのうま味成分はかつお節と同様にイノシン酸であることから、昆布(グルタミン酸)との相乗効果を発揮するということだった。

 

なお私は有機合成技術者であるため、なるべく料理をサイエンスの観点から解釈したいと思うし、また操作一つとっても、なんらかの理屈に基づきたい。

  

次に卵について。

家庭によっては珍しいことではないようだが、私は経験したことがなかったので意外だった。これは温めた味噌汁の中に生卵を投入するというものなので簡単だ。最終的にはだしのうま味を纏った温泉卵となり、とても美味しい。

 

最後の白菜については一般的な具材である。

ただこの組み合わせの中では、小さなピースにすぎないベーコンのうま味と塩分の凝縮度(濃縮度)が尋常ではないため、これのコントラストとして、白菜の甘味と柔らかな食感がとても際立つのだ。

  

改めて自分でも作ってみたところ、とても美味しいものができた。

「ベーコン・卵・白菜」これが今のところ、赤味噌と最もマッチする具材だと思っている。

 

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Aka-Miso

Ep.13

赤味噌 Aka-Miso is made of fermenting soybean and reddish brown color compared with general miso like白味噌 Shiro-Miso.

Tokai region including Yokkaichi is the area of Aka-Miso.

 

For the cause of my poor cooking skills, I feel some ingredients are not suitable for Aka-Miso.

Because it might be characteristic of taste salty.

So it was not easy for me to use it.

 

Recently I discovered the best combo with Aka-Miso inspired by my wife’s one.

This ingredients are Bacon, Egg and Chinese cabbage.

It was so yummy!

 

一汁一菜でよいという提案

一汁一菜でよいという提案

  • 作者:土井 善晴
  • 発売日: 2016/10/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)