みんなの笑顔が三重(みえ)てくる Jima-t’s diary

「地域性」に光をあて、「違い」を学び、リスペクトし、楽しむというスタンスで四日市や三重の魅力を伝えていきます

赤味噌

Ep.13

四日市市赤味噌の文化圏である。

(ここで言う赤味噌は、大豆を原材料とし、熟成期間が他の味噌よりも長く、色味が赤っぽくなっている東海地方を中心とした味噌を指すことにする)

 

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味噌の分布 イチビキ(株) HPより

この街のレストランで、例えばハンバーグ定食などを注文したときに出てくる味噌汁は赤味噌であり、これが実に美味しい。

 

しかし赤味噌の味噌汁を自宅で作ろうとすると、なかなか上手にできないと個人的に感じていた。

 

私の料理のスキルが乏しいのが理由なのだけれど、通常の味噌(米味噌や白味噌など)では問題なく使える具材も、赤味噌で用いるといまいち美味しくできないのだ。

 

例えば、にんじん・しめじ・大根など結構多くの具材は、あまり赤味噌とマッチしないような気がする。

これは赤味噌の塩分濃度の高さなどとの関係によるものだと感じている。(豆腐、ワカメ、油揚げは赤味噌にもマッチすると感じる)

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イメージ マルサンアイ(株) HPより

そんな折、妻が土井善晴さんの「一汁一菜でよいという提案」という本を参考に作ってくれた赤味噌の味噌汁がとても美味しかった。

 

この本は、毎日の家庭での食事は一汁一菜でよいという土井さんの想いと実践について、その具体化手段として具だくさんの味噌汁が奨励されること、味噌汁の具材には何を用いても良いことなどが記されている。

 

妻の味噌汁に入っていた具材は「ベーコン・卵・白菜」だった。

そもそもベーコンと卵に関して、私は味噌汁の具材として用いるという概念すらなかった。

 

まずベーコンについて。

昆布とかつお節でだしをとった後に、動物性のうま味を加えることに、少し戸惑った。

(なお四日市には味の素の工場があり、まさにここで「ほんだし」が製造されているのだが、私の家では「ほんだし」は使用していない)

 

だがこれはおかしなことではないようだ。「だしの研究」(柴田書店著)によると、昆布(グルタミン酸)とかつお節(イノシン酸)でとっただしに、鶏ムネ肉や豚バラ肉を投入してこれらのうま味を加えただしの取りかたが紹介されている。

 

ベーコンのうま味成分はかつお節と同様にイノシン酸であることから、昆布(グルタミン酸)との相乗効果を発揮するということだった。

 

なお私は有機合成技術者であるため、なるべく料理をサイエンスの観点から解釈したいと思うし、また操作一つとっても、なんらかの理屈に基づきたい。

  

次に卵について。

家庭によっては珍しいことではないようだが、私は経験したことがなかったので意外だった。これは温めた味噌汁の中に生卵を投入するというものなので簡単だ。最終的にはだしのうま味を纏った温泉卵となり、とても美味しい。

 

最後の白菜については一般的な具材である。

ただこの組み合わせの中では、小さなピースにすぎないベーコンのうま味と塩分の凝縮度(濃縮度)が尋常ではないため、これのコントラストとして、白菜の甘味と柔らかな食感がとても際立つのだ。

  

改めて自分でも作ってみたところ、とても美味しいものができた。

「ベーコン・卵・白菜」これが今のところ、赤味噌と最もマッチする具材だと思っている。

 

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Aka-Miso

Ep.13

赤味噌 Aka-Miso is made of fermenting soybean and reddish brown color compared with general miso like白味噌 Shiro-Miso.

Tokai region including Yokkaichi is the area of Aka-Miso.

 

For the cause of my poor cooking skills, I feel some ingredients are not suitable for Aka-Miso.

Because it might be characteristic of taste salty.

So it was not easy for me to use it.

 

Recently I discovered the best combo with Aka-Miso inspired by my wife’s one.

This ingredients are Bacon, Egg and Chinese cabbage.

It was so yummy!

 

一汁一菜でよいという提案

一汁一菜でよいという提案

  • 作者:土井 善晴
  • 発売日: 2016/10/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)