Ep.61
私は納豆が好きだがそれは茨城県出身だからではない。
「納豆イコール茨城県のアイコン」
のイメージを多くの人が抱いているのはなぜだろう?
2002年8月、高校二年生だった私は、茨城インターハイのボランティアにかり出されていた。
つくば市がバドミントンの開催地で、私の高校の体育館が試合会場の一つに選ばれていたからだ。そしてインターハイの開催地の現役の運動部員というのは、手伝い要員にされるらしい。
そんな訳で、ラグビー部員だった私は、試合会場(体育館)を利用する大会関係者の車両を、専用駐車場に案内するという役割を命じられたのだった。
自分の高校の体育館でインターハイの試合が行われていること、つまりは各県の王者が集い全国No.1を決める戦いが行われている、というのは現実感がなかった。
母校の体育館は特別に優れているわけではなく、何の変哲もない体育館なので、
こんなところで人生を賭けた試合をさせるのは可哀想だろ
と思ったりもした。
私が駐車場係をしていると、ジャージを着た男の子がやって来て、話しかけられた。
監督に「◯◯を買ってきてくれ」と頼まれたらしく、「最寄りのスーパーはどこにありますか?」ということだった。
◯◯が何だったかは覚えていない。青森山田高校の選手だった。
駐車場係とは言うもののごくたまにしか車両は来ず、炎天下、パイプ椅子に座ってラグビーマガジンを読みながらアクエリアスを飲んでいた(大会スポンサーが日本コカ・コーラ社だったため飲み放題だった)時間が大半だった私は、駐車場係はもう一人に任せる(二人1組だったので)こととして、その彼を案内することにした。
そして竹園ショッピングセンターまでの道中、何を思ったか、青森から来た彼に
「茨城県と言えば何が思い浮かびますか?」
という質問を浴びせたのだ。
突然の質問に戸惑いながらも彼は
「え? う〜ん、、納豆!!」
と答えたのだった。
ひゃ〜、やっぱり納豆か、と内心思いつつ「納豆以外だと?」と私。
「う〜ん、、、、納豆!」
と繰り返したのだった。
彼の中で茨城県のイメージは納豆しかないのだな、と当時は少し残念に思ったのだが、今振り返ると、これは完全に私の質問が悪かったと思っている。「◯◯県のイメージは?」という乱暴な質問がまず腹立たしいし、双方が納得する回答になることは不可能に近い。
いずれにしても「納豆イコール茨城県のアイコン」は、私の実体験を伴うものだ。
(ただしその認識は茨城県の中でも水戸市周辺だけであると思う。つくば市や鹿嶋市や下妻市に納豆をキーワードとする歴史や象徴的な何かがあるかと問われると、ない。皆無だ)
茨城県では「くめ納豆」(ミツカンのブランド)が一番人気で、「おかめ納豆」(タカノフーズ(株)のブランド)も人気だ。県内のスーパー(例えばカスミ つくば大穂店)では、納豆コーナーの4/5がくめ納豆とおかめ納豆で占められている。
これらは四日市市内のスーパーでも売られているが、ここでは「都納豆(みやこなっとう)」が人気だ。市内のスーパー(例えば一号館 松本店)では、納豆コーナーの2/5が都納豆で占められているのだ。
都納豆は桑名市に本社と工場を置く小杉食品(株)のブランドだ。
私は都納豆を好んで食べている(と言うかこれしか食べていない)。
商品の種類が非常に多く、「ご当地納豆」のニュアンス以上にとても存在感のあるブランドなのだ。
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都納豆 Miyako Natto
Ep.61
Natto may be recognized “the symbolic food of Ibaraki prefecture” by lots of people.
But Mie has their brand “都納豆 Miyako Natto”.
It is produced by a local company which located in Kuwana city.
At supermarkets here, various type of this brand are occupied shelves.
I often try and like them so much!