みんなの笑顔が三重(みえ)てくる Jima-t’s diary

「地域性」に光をあて、「違い」を学び、リスペクトし、楽しむというスタンスで四日市や三重の魅力を伝えていきます

鶏の唐揚げ

Ep.62

四日市で「鶏」と言えば三昌物産(株)だ。

 

市内の塩浜に本社を持つこの会社は、「大地のめぐみ」などの卵や「とりあん」を展開している。

りあん大分県発祥の唐揚げ専門店だが、四日市市内の店舗には三昌物産が鶏肉を提供しているようだ。

 

f:id:Jima-t:20210902203921j:plain

りあん 松本街道店

 

鶏肉の専門業社が提供していることもあり、さまざまな部位の唐揚げが販売されているのが特徴だ。

鶏の唐揚げについては、とりあんに限らず専門店をたまに目にする(「からやま」や「から好し」など)ので、その人気がうかがえる。

 

正直に言うと、私はこの人気を理解していない。

というのも、鶏の唐揚げなど自宅で速攻で作れるからだ。10分あれば作れてしまう。レシピでは、ニンニク入り醤油に漬けて冷蔵庫で半日置く、と書かれているものを見るが、最終的にポン酢やマヨネーズにつけて食べるのなら下味はいらない。

加えて、自宅で必ず美味しく作れる。鶏の唐揚げは不味くはなりえない。

量も、大きさも、味付けも、揚げ具合も自分でコントロールできるのだから自宅で作るにこしたことはない。

 

 

という自論だったのだが、四日市市内の老舗洋食屋「金鯱山(きんこざん)」でランチをしたとき、美味しい鶏の唐揚げに出会った。

 

それは鶏のムネ肉かササミの小さなピースの唐揚げを海苔で巻いたもので、イソアゲ(磯揚げ)とあった。海苔の香りが決定的に効いていて、ポン酢ともあっていた。私はそれまで、鶏の唐揚げというと「プレーン」しか頭になかったので、このように他の食材と組み合わせること(ソースとは別に)は発見だった。

 

f:id:Jima-t:20210902203924j:plain

金鯱山のランチ

 

というわけで自分でも料理してみる。四日市を代表する老舗の味の再現だ。

ただし、より高次な「磯」の香りを付与させたいという狙いもあって「アオサ」も使うことにした。

もちろん、三重県はアオサノリの生産量全国No.1だからだ(伊勢・志摩・鳥羽などの海で養殖されている)。

 

f:id:Jima-t:20210902203927j:plain

 

 

鶏のササミを一口サイズにカットして、それとアオサを海苔で巻いて揚げた。

 

f:id:Jima-t:20210902203932j:plain

f:id:Jima-t:20210902203935j:plain

f:id:Jima-t:20210902203939j:plain

f:id:Jima-t:20210902203943j:plain

 

 

まあ、見た目はなかなか良いんじゃないか?笑

こうして「鶏の唐揚げwith磯の香りダブルパンチ」が完成した。

 

そして食べる。

海苔もアオサも確かに感じる! ただ、固くて噛み切るのに苦労する。この原因は、一巻きしたあと余った海苔をカットするのが面倒くさかったため、二重三重にしたことで厚みを増してしまったためなのだった。

 

ポン酢やそばつゆともよくあい、割と満足していたのだが、3個目を食べ終わったあたりから気持ち悪くなり始めた。

それはおそらく、海苔が油を吸いすぎているためだ。

なぜ油を吸うかというと、表面積が大きいからではないか? 海苔は見た目はシート状だが、ミクロレベルで見るとおそらく三次元網目構造なので、油の分子を吸着しやすいのだ、と考察してみる。

その真偽は別として、油っこかったのは事実だ。

 

金鯱山のイソアゲは精巧な設計と技術をもとにできているのだ。

 

 

----------------------------------------

“Fried chicken with double scent of sea”

Ep.62

Japanese love fried chicken so much.

When I went to lunch at a restaurant in Yokkaichi, I was impressed with small piece of fried chicken which was rolled by 海苔 seaweed.

The scent of seaweed was harmonized with fried chicken.  It was awesome!

 

So I tried cooking it at my home.

I came up with using not only seaweed, but “アオサノリ sea lettuce seaweed” which was one of the specialty of Mie.

 

In this way, I completed “Fried chicken with double scent of sea”.

Two kind of sea ingredients brought double scent of sea!  That was nice.

On the other hand, it absorbed so much oil.. due to long seaweed maybe..

Totally, it was okay.

 

www.sansho-bussan.co.jp

 

tabelog.com