Ep.146
四日市の私の生活圏内にある「TSUTAYA ツタヤ」には「シェトワ白揚」や「HAKUYO」の掲示がある。
当初、「シェトワ白揚」が何者かは分からなかったが、茨城県出身の私にはピンとくるものがあった。
シェトワ白揚とは、愛知・岐阜・三重で書店を展開している「いまじん白揚」グループによるものだ。
そして彼らはこの地でレンタルショップ最大手のTSUTAYAをフランチャイズしている。
そのため、前述の店舗内には本屋としてのシェトワ白揚とレンタルショップとしてのTSUTAYAが同居しているということらしい。
茨城県においても似たような状況である。
かの地では「BOOK ACE ブックエース」の店舗内にTSUTAYAが入っているのだ。
BOOK ACEとは、水戸市に本社に置き茨城県を中心に展開するローカル書店である。
地元にいた高校生のときまで、私はTSUYATAとBOOK ACEの区別が分からなかった。両者は同じものだと思っていたのだ。
あの紳士の看板が懐かしい。今ではもうないようだ。
だから大学で上京したとき、
「なんで東京のTSUTAYAにはBOOK ACEが入っていないのだろう?」
と不思議に思ったものだった。
ついでに言うとさらに事態を複雑にさせているのが「WonderGOO ワンダーグー」の存在だ。
WonderGOOとは、茨城県を中心に展開するTVゲームソフトを販売するお店である。茨城県民からは「ワングー」と呼ばれて親しまれている。
そしてこのワングーの店舗内にも、TSUTAYAが入っていることがあるのだ。
つまり茨城では「TSUTAYA × BOOK ACE × WonderGOO」
となっており、状況は複雑である。
冒頭のシェトワ白揚の話に戻ると「TSUTAYA 四日市店」は23年3月をもって閉店した。
1978年に開店したというから、45年間営業していたことになる。
「シェトワ」とは、フランス語で「Chez Toi あなたの家で」という意味からとったのだと思われる。
お客さんに「自分の家にいるかのようにくつろげる」場を提供しようという想いを込めたのだろうか。
市の地域誌「YOU よっかいち」によると、閉店を惜しむ市民の声が掲載されていた。
人々に愛された地域の書店が、こうして幕を閉じたのだった。
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シェトワ白揚 Chez Toi Hakuyo
Ep.146
Chez Toi Hakuyo is a local bookstore or stationery store in Tokai region. Sometimes they franchise a major rental CD shop, TSUTAYA in their store.
The form of “TSUTAYA x Chez Toi Hakuyo” makes outsiders confused. But in Ibaraki, the situation is more complex, “TSUTAYA × BOOK ACE × WonderGOO”!