みんなの笑顔が三重(みえ)てくる Jima-t’s diary

「地域性」に光をあて、「違い」を学び、リスペクトし、楽しむというスタンスで四日市や三重の魅力を伝えていきます

大四日市まつり

Ep.122

夏は祭りの季節だ

 

私の実家があるつくば市の地区でも、お祭りが7月に開かれていた。

はっぴを着てみこしを担いだり山車をひいたり。小学生は楽器の担当者で、5年生で小太鼓、6年生で大太鼓を叩いた。お囃子会に所属する大人たちは「鐘」と横笛を鳴らしていた。

 

摺鉦(すりがね)や当たり鉦(あたりがね)と呼ぶらしい 宮本卯之助商店 HPより

 

けれど実質的に参加が必須の小学生と実行の主体である大人たち(年配の人たち)以外に、誰もが参加するというほどではなかった。

中高生や、あるいは20代の若者がいた記憶がない(そういう私も小学校卒業以来参加していない)。

 

地方で、小さな地区(集落)単位のお祭りというのは、担い手の不足や高齢化によって年々縮小していくのだろうな、という印象を持っていた(若者は上京したきり地元に帰ってこないし)。

 

山車(だし)

 

そんな見方が覆されたのは30を過ぎて袋井市に転勤したときだ。

この地方(浜松・磐田・袋井・掛川・菊川)では10月に各地区で(各集落で)お祭りが開かれていた(収穫祭)。

 

毎年この季節になると、上長が「祭りの準備のため休暇を取る日」を伝えるよう、グループメンバー一人ひとりにヒアリングしていた。

お昼休みには社員の人が祭りのために練習している横笛の音色が響いていた。

 

これはすごい気合いの入りようだぞ

と思った。私の地元の様相とはまるで異なっていたからだ。

 

その当時、地元の祭りで「交通整理(≒山車の誘導)」を担当するという20代の後輩に、祭りは楽しいのか? と聞いてみたところ

「めちゃくちゃ楽しいスよ」

とのことだった。

(は? 何言ってんすか祭りなんだから楽しいに決まってるじゃないすか、的な勢いで言われたので私はなんてマヌケな質問をしてしまったんだと後悔した)

 

ラジオで祭り用品専門店のCMが流れている。田んぼの中に看板がある。

山車には「○○車」と各地区ごとに名前が付けられている。

(人間はなぜ命名するのか? その対象へ愛情を注ぐためである)

 

遠州地方(静岡県西部地方)の祭りは本当に盛んだ。

やっぱり、祭りで一番大事なのは「熱量」なのだ。

 

コロナ禍でこの2年間、全国のほとんどのお祭りは中止を余儀なくされた。

全国的知名度を誇る大規模な祭りは別としても、地区(集落)単位の祭りは、人々の「熱量」があれば今後も存続するし、そうでない場合はこのまま消滅していくのかもしれない。

 

 

現在私が暮らしている四日市の地区では、意外なことにみこしや山車が出るような祭りはない(昔からある集落だと思うので少し意外だ)。

一方で市内の例えば富田(とみだ)地区では「富田一式けんか祭り」というものがあり、それなりに有名だ。

 

他方で、市が主催する「四日市まつり」というものがある。催しをしたりたくさんの出店を出したり、市内各地の山車を選抜・招聘したりしてかなり大規模に行うもので、つくば市でいう「まつりつくば」のようなものだ。

 

今年2022年でいうと8/6(土)が多くの市民が参加する「おどりの日」。8/7(日)が「郷土の文化財伝統芸能の日」だった。

後者では屋台の上の人形を操ったり(浄瑠璃)、捕鯨の様を描いたりと、市内各地から参集した祭りの担い手たちが郷土の伝統的な技を披露していた。ストーリー仕立てでとても興味深かった。

 

 

けれどもやはり、大四日市まつりのメインイベントは「大入道(おにゅうどう)」が出ることだ。

ご当地キャラ「こにゅうどうくん」のお父さんという設定である。

 

こにゅうどうくん 近鉄四日市駅

 

「お父さん」としての設定は最近できた後付けだが、大入道の歴史は古い。

江戸時代後期に製作された全高9mの日本一大きなからくり人形で、6人の人形師が操作するのだ。

 

まなぼうや HPより

東海テレビ HPより

 

そんな訳で私はこの大入道を間近で見るのを楽しみにしていた。

 

が、出演(出現?)直前にこにゅうどうくんが「パパは高齢だから無理しないことにした」旨のツイートをし、今年の出演がキャンセルされてしまったようだ。

人形師の方で体調不良者が出てしまったのだろうか?

 

帰宅した後、録画したCTY(北勢地域のケーブルテレビ)を観ると、過去の大入道の姿が紹介されていた。

 

首が伸びる、舌が出る、目が動く、眉毛も動く。思ったよりもいろんな箇所が精巧に動くようだ。

これはすごい! 機械仕掛けで、リモコンで動く訳ではなく、人形師が操作しているのだ。

 

主役不在となり不完全燃焼に終わった「大四日市まつり2022」。

来年は大入道の出現に期待したい。

 

大入道の「レプリカ」ならば近鉄四日市駅近くの四日市一番街商店街内で常時会える

 

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Dai-Yokkaichi Festival

Ep.122

Summer is the season of festival.  In this city, it held “Dai-Yokkaichi Festival”, which was composed People Dancing Day and Traditional Performance Day.

 

The most symbolic one was “大入道 Dai-nyudo”.  It was a giant 9m height mechanized puppet and was made in Edo period, 200 years ago!?  It’s a crucial historic object.

But in 2022, his appearance was canceled on the day.  Some puppeteers had a trouble due to corona virus problem maybe??

I hope to see his performance next year.

 

kankou43yokkaichi.com