みんなの笑顔が三重(みえ)てくる Jima-t’s diary

「地域性」に光をあて、「違い」を学び、リスペクトし、楽しむというスタンスで四日市や三重の魅力を伝えていきます

阿下喜のお雛さん

Ep.143

季節柄、スーパーを歩いていると聞こえてくる『うれしいひなまつり』の歌詞。

 

灯りをつけましょ ぼんぼりに

お花をあげましょ 桃の花

五人囃子の笛太鼓

今日は楽しいひな祭り ♪

 

子供のときから思っていたが、この歌の曲調・音色・歌唱、どれをとってもまったく「楽し」そうな感じがしない。

まるで、

 

昔 ギリシャイカロスは

蝋で固めた鳥の羽根 ♪

 

の詩が創り出す物語と世界観のように、暗〜い感じがする。(『勇気一つを友にして』より)

ひな祭りとは、もっと楽しいものではないのか?

 

 

袋井市静岡県)に住んでいたとき、市内にある曹洞宗の有名な寺院「可垂斎(かすいさい)」で開かれる「可垂斎ひなまつり」を訪れたことがあった。

何段にも組まれた超巨大なひな壇は圧巻だった。

 

 

三重県にも、ひな人形の鑑賞を楽しめる場所がいくつかある。

「観光三重」のホームページによると、伊勢、松阪、亀山、津、菰野など。それらの地域全体で展示がなされており、街歩きをしながら艶やかな飾りを楽しめるようだ。

 

その中の一つに、いなべ市の阿下喜(あげき)地区(Ep.51参照)で地域をあげて行われる「あげきのおひなさん」がある。

約100件の商店や民家が参加しており、窓先に飾られたひな人形やつるし雛を鑑賞できる。

 

 

阿下喜のこの辺りは昔からの造りの商店や民家が並ぶ。

私の地元、つくば市でいうと北条のようなところだ。

 

それにしても昔からの家庭というのは、なんて立派なひな壇を持っているのだろう。

 

阿下喜会館のひな壇

 

最も大きなひな壇は阿下喜会館に展示されていた。

 

ところでひな祭りとは、「女の子の健やかな成長と幸せに願いを込め」て行われるもの。

そしてひな人形とは、「身代わりとして、娘に襲い掛かろうとする病などの災厄、穢れをひな人形に移して避ける」意味合いがあるものだ。Wikipediaより)

 

そう考えると、これらひな人形は、女の子に行くはずだった「“負”の気」や「ネガティブなエネルギー」といったものを、その身に吸収してくれている、のだ。

 

だからと言って「不気味だな〜」とか「可哀想だな」だなんて私は思わないが、一体一体の人形たちの表情をまじまじと観察しながら、物思いにふけったのだった。

 

大西神社

 

----------------------------------------

Ohinasan in Ageki district

Ep.143

ひな祭り Hina Matsuri is the event for celebrating health and happiness of little girls.  Families with a girl prepare some decorations(Hinadan and/or Tsurushibina) in this period.

 

Some local towns hold the Hina Matsuri event for visitors.  あげきのおひなさん Ageki no Ohinasanin Inabe city is one of them.

Regarding to this event, dozens of households and merchants display their dacorations in their house nearby window.

Visitors are able to go around and see them for free.

 

How creative, large and majestic such ones are!

They make us enjoy so much.

 

www.kankomie.or.jp

www.kankomie.or.jp

www.kasuisai.or.jp