みんなの笑顔が三重(みえ)てくる Jima-t’s diary

「地域性」に光をあて、「違い」を学び、リスペクトし、楽しむというスタンスで四日市や三重の魅力を伝えていきます

美し国三重市町対抗駅伝

Ep.142

『 温暖で肥沃な平野と豊饒の海を擁する伊勢は、山海の幸に恵まれた「美し国(うましくに)」。

「美しくすばらしい国」という意味も持つこの言葉が表すように、この地は日本ならではの四季の移り変わりを持ち、その美しい自然の中で育まれる四季折々の食材を味わう食文化が脈々と受け継がれています 』

(「三重の食結び」より、三重県雇用経済部)

 

上にあるように、三重県ではたまに「美し国(うましくに)」と自称する。

全国的には全く浸透していないこの別称だが、これを冠した駅伝がある。

 

美し国三重市町対抗駅伝」である。

 

三重県内の29市町(29チーム)で競われる駅伝で、今年2023年(第16回大会)は3年ぶりに開催された。

 

小・中・ジュニア・シニア・40歳以上の男女選手計10人(10区間)が出場し、コースは羨ましいことに全日本大学駅伝Ep.127など参照)とほぼ同じだ。

中日新聞 HPより

 

歴代の優勝チームを見ると、桑名市鈴鹿市が3回でトップだ。

この駅伝では「住民数が多い市町」が圧倒的に有利な傾向にあるらしく、これまでの総合優勝はすべて市から出ている。

 

そのため「町の部」という枠も設けられており、こちらでは菰野町が7回、川越町が6回と、両町で優勝を分け合う。

 

いずれにせよ北勢地域(三重県北部市域)の独壇場である。

 

中日新聞 HPより

 

三重県出身の長距離ランナー」について考えたとき、(とりわけマラソン選手に限ると)パッと思い浮かぶのは、

瀬古利彦1984年ロス五輪・1988年ソウル五輪男子マラソン代表。桑名市出身→四日市工業高校)

野口みずき(2004年アテネ五輪女子マラソン金メダリスト。現日本記録保持者。伊勢市出身→宇治山田商業高校)

中村匠吾(2020東京五輪男子マラソン代表。四日市市出身→伊賀白鴎高校

西山雄介(2022オレゴン世界選手権男子マラソン代表。松阪市出身→伊賀白鴎高校

 

と、錚々たるメンツである。

 

野口みずき選手 スポルティーバ HPより

 

日本長距離界の男女の史上最強選手とも言える瀬古さん、野口さんと、現役トップランナーの中村選手、西山選手。Ep.42参照)

 

「美し国三重市町対抗駅伝」との関係でいうと、中村選手が第5回大会(2012年)の6区ジュニア男子区間で、西山選手が第8回大会(2015年)の10区20歳以上男子区間で、それぞれ出場して区間賞を獲得し、しかもともに四日市市松阪市を優勝へと導いている。

 

西山雄介選手 4years. HPより

 

このように「美し国三重市町対抗駅伝」では各市町から選抜されたベストランナーたちが出てくるようだ。

小中学生、高校生の選手たちはその市町で一番足が速い子たちだろうし、シニア選手たちの多くはフルマラソンを2時間台で走る一流市民ランナーなのだと思われる。

 

公式HPより

 

2/19(日)に行われた今年の16回大会を、私は三重テレビの放送で観戦していた。

8時45分、津の県庁を一斉にスタートする。1区は小学生女子で1.28kmだ。

 

最初、私は小学生女子が1.28kmをどれくらいのタイムで走るのか検討がつかず、

5分くらいかな

と思っていた。

 

ところがトップで中継所にやってきた四日市の選手が、3分48秒でタスキを渡した!

とんだ見当違いだった。そんなに速いものなんだ..

 

チーム四日市 You Yokkaichi HPより

 

レースは進んで最終盤。9区を終えた時点で首位は松阪市、14秒差の2位に鈴鹿市

 

最終10区(20歳以上男子6.925km)、松阪市のアンカーは大学長距離界の強豪・東海大学の現役主将、宇留田竜希選手。

対して鈴鹿市は、1ヶ月半前の箱根駅伝で10区を区間6位で走った城西大学の山中秀真選手だ。

 

宇留田竜希選手(松阪市) 中日新聞 HPより

 

私は現役箱根ランナーが招聘されていることに驚いていた。

先に述べたように、この駅伝に出場するシニア選手たちは一流市民ランナーが主なはずだから、キロ3分10〜20秒で走るのだろう。

 

しかし箱根駅伝のランナーたちというのは1kmを2分50秒で走ってしまうので、これでは全く太刀打ちできない。

 

山中秀真選手(鈴鹿市) 中日新聞 HPより

 

現役強豪大学同士のアンカー対決を制したのは山中選手。

鈴鹿市が単独最多となる4回目の総合優勝を飾った。

 

なお「町の部」は総合でも5位に入った川越町で、菰野町に並ぶ7回目の優勝を果たした。

 

鈴鹿市チーム 中日新聞 HPより

 

今後も、三重から世界へ、この駅伝からトップランナーが生まれることを期待したい。

 

 

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美し国三重市町対抗駅伝 Mie Competitive Ekiden

Ep.142

16th Mie Competitive Ekiden was held in mid Feb.  This is the race all 29 cities and towns (29 teams) compete and 10 runners of each team join 10 section respectively.

They are the best runners of their team as elementary, junior-high, junior, senior and man/woman categories.

Some runners joined past competition have been a Japan representative runner for Olympic and World Championship.

 

In the final 10th section of this year’s race, a runner of team Suzuka chased and overtook team Matsusaka, finally finished as 1st prize.  He has been a top runner since he joined Hakone Ekiden just a month before!

Even though for elite senior runners, it must be hard to defeat him.

 

Team Suzuka became the most 4 times champion of this competition and showed us “The Strongest city “of this prefecture.

 

www.chunichi.co.jp

mierk.jp

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www.shoku.pref.mie.lg.jp