みんなの笑顔が三重(みえ)てくる Jima-t’s diary

「地域性」に光をあて、「違い」を学び、リスペクトし、楽しむというスタンスで四日市や三重の魅力を伝えていきます

工場見学 味の素(株)東海工場編

Ep.116

四日市市日永にある味の素(株)東海工場。

ほんだし」を製造しているというこちらでは工場見学を開催している。

 

他社(ケミカルメーカー)の製造現場を見られるというのは滅多にない貴重な機会。ワクワクしながら参加した。

 

ほんだし 味の素(株) HPより

味の素(株)東海工場

 

その回の参加者は私以外に2組。いずれも小学校低学年の小さい子を連れた家族だった。まず工場見学の説明をガイドの方から伺う。

それによると、私たち見学者はほんだしの秘密をスクープする新聞記者となり、オリジナルの新聞記事を完成させるのがミッションだという。

学校の社会科見学のような、お子様が楽しめる内容になっているようだ。

 

まず「だし汁」や「旨味」を認識するところからスタート。目の前に用意された「味噌を溶いただけの汁」を一口飲み、続いてほんだしを小さじ2杯加えて味噌汁の味がどう変化するか、というものだ。

 

イメージ 味の素(株) HPより

 

続いてガイド兼司会の方が見学者にクイズを出す。

「お味噌汁に入れる一番人気の具材は何でしょうか?」

と、見学者の子どもをさして回答を促す。

見学者の女の子:「豆腐!」

司会の方:「正解です! では二番目に人気の具材は何でしょうか?」

見学者の男の子:「わかめ!」

司会の方:「正解です! では三番目に人気の具材は何でしょうか?」

 

その2人以外にもう見学者に子どもはいない。これは仕方がないなと思い挙手して回答してみた。

私:「油揚げ!」

司会の方:「うわ〜正解です! 油揚げはなかなか当たらないんですよ!」

とのことで見学者一同から拍手をもらう。勘で答えたら見事に正解してしまったこともあり照れた。

 

本物の鰹節

 

場所を移動して鰹節についてのレクチャーと実際にカンナで削る体験へ。

これは私も経験がなかったので面白かった。カッチンコッチンなんだね鰹節とは。

 

それにしても大昔に鰹節を発明した人はどういう着想から至ったのだろう。

カツオの身を燻して乾燥させてそれを削って料理の下味とするなんていうアイデアを。

 

かんなで削る

 

私は一人で参加していたためか、ガイドの方たちがよく話しかけてくれた。

エレベーターを待っているときも、若い女性のガイドの方が

「先ほどのほんだしを入れたお味噌汁はいかがでしたか?」

と、終始笑顔で話しかけてくれた。

「とても美味しかったです」

「そうですよね〜。ご自宅でほんだしは使われていますか?」

「え!? いや、、、使ってないです。」

「えっっ!? 使われていないのですか...(絶句)」

「はい(すいません)。家では鰹節と昆布と煮干しで出汁をとってます」

「うわぁ、本格的ですね!」

 

鰹節から出汁をとるのが「本格的」かどうかは別として、私がほんだしを使っていないのは事実だ。

そうなのだ。私は喜び勇んでほんだし工場に見学に来たものの、実は家でほんだしを使っていないのだった。

 

 

余談だがほんだしを入れた味噌汁と、本物の鰹節などから出汁をとった味噌汁の違いを当てられるか? と問われたら、ほぼ確実に当てられる。

違いの一つは、「味が多成分」なのが本物の鰹節だ。ほんだしは味(旨味)の成分が少なく限定的だ。

二つ目は、ほんだしは味(旨味)が高濃度なのだ。それは「顆粒(かりゅう)」という外観から想起されるイメージさながら、旨味が高濃縮された製品である。本物の鰹節などからとれるだしは、もっと薄く、優しく、仄かなものだ。

 

といっても私はほんだしが嫌いなわけでも否定的なわけでもない。

味噌汁の出汁に使うと分かるけれど、卵焼きや炒飯や漬物に少量振りかけて使うのはとても便利だ。顆粒なのでそれが最適な使い方だと思う。

 

味の素(株)東海工場 味の素(株) HPより

 

続いて製造現場の見学へ。私にとってはここが最も興味深い。

ちり一つない。掲示物は明瞭で床に動線がとられている。ため息が出るくらいキレイだ。

 

製造現場では「5S」(整理・整頓・清潔・清掃・しつけ)という概念があるように、キレイであることが事故のリスクを減らし、作業を効率化するために重要とされている。

化学メーカーもこの工場を見習ってほしい、と思った。

 

ほんだしを製造しているのは四日市と川崎工場とのこと。中でも四日市(東海工場)は2020年にリニューアルされたこともあり、よりスマートファクトリー化がなされたようだ。味の素(株)の数ある工場の中でも最重要の工場なのだ。

 

 

ほんだしのベースとなる鰹節には燻し方が違う3種類がある。浅燻し・深燻し・極深燻し。これは2007年に始まった。ほんだし50年の歴史の中で、このときが最も大きな味のリニューアルだったとのこと。

 

ガイドの方に質問してみた。

当時何があったのか? 国民的な調味料の味が変わることに対する消費者離れのリスクがあるのにリニューアルに踏み切ったモチベーションは?

 

いわく、「鰹節職人の方が、従来よりも格段に風味などが改善された新たな燻し方法を開発して、上層部に進言した。それを採用することにした」と。

 

そんな究極的なボトムアップ的新製品の開発があるのか!? こんな大企業で。凄いことだ。

 

 

無事、新聞記事も完成し、感謝状を送られた。

とても楽しく充実の工場見学だった。

 

お土産

 

お土産でほんだしをいただいた。さっそく、家でほんだしを使った料理を作ってみよう!

 

 

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Factory tour as Ajinomoto inc. in the Tokai Factory

Ep.116

Ajinomoto inc. is one of the biggest food products/chemical company and their main product ほんだし Hondashi has been smash hit in all over the world since 1970.

It’s granulated powder of katsuobushi which is user-friendly alternate true one (smoked bonito).  Many people use it in their cooking of Japanese cuisine like Miso-soup as dashi.

The Tokai Factory of this company in Yokkaichi welcomed to general people for  “Hondashifactory tour”.  So let’s join it!

 

About this tour, participants can get recognition of the importance of dashi through experience and see production area of Hondashi.

It is interested in latter, because I’m working in a chemical factory.

 

In fact, their production line was extremely clean, must be the latest “Smart Factory”.

This product made from here sends to people in the world!

 

www.1-10.com

www.ajinomoto.co.jp