みんなの笑顔が三重(みえ)てくる Jima-t’s diary

「地域性」に光をあて、「違い」を学び、リスペクトし、楽しむというスタンスで四日市や三重の魅力を伝えていきます

御在所スキー場 上級者用ゲレンデ

Ep.95

北京冬季オリンピックパラリンピックが閉幕した。

私はアルペンスキーが好きなので、TV中継があると全て録画して観ていた。

アルペンは「ウィンタースポーツの王者」だと思う。

 

マティアス・マイヤー(オーストリア) 男子スーパー大回転でアルペン史上初の五輪3大会連続金メダル Fox News

歴史と人気に加え、競技自体の面白さは抜群だ。

高速系種目(滑降・スーパー大回転)では山頂から麓まで一気に滑り降り、最高時速は135km/hにも達するから瞬きひとつが文字通り命取りになる。

技術系種目(回転・大回転)では、優勝を狙うためにある意味で一か八か、コースアウトのリスクを承知で滑る勇気(いわゆる「フルアタック」すること)が求められる。

 

TV中継との相性もいい。チェックポイントごとに現在1位の選手とのタイム差が表示されるから、ドキドキ感も最高潮だ。

 

ラ・グート・ベーラミ(スイス) 女子スーパー大回転で金メダル オリンピック公式HP

 

アルペンスキーヤーたちはシーズンが開幕すると世界中の雪山を転戦し、各大会の順位に基づく総合ポイントで年間王者を争う。これが世界のトップ・オブ・トップの数十人の選手たちだけで競われるW杯だ。

 

大会を制するということはそのコースを、その山を制すということであり、言うまでもなく気象条件・雪面状況への対応も求められる。

私はその「意味性」も好きだ。W杯の年間王者とは、シーズンで最も多くの山と自然環境を制した選手のことを意味する。

 

そんなわけだから、2年に一度の世界選手権、4年に一度のオリンピックといった「単発」の大会を制すよりも、W杯の年間王者こそが最も価値がある、と私なんかは思うのだが、やはり選手たちにとってオリンピックは特別らしい。

 

シーズン真っ只中に行われる北京オリンピック。その時点までのW杯総合ポイント上位選手が割と順当に金メダルを獲得する中、オリンピックの「特別性」に沈んだのがミカエラ・シフリン(USA)だった。

 

カエラ・シフリン(USA) 21年世界選手権・複合で金メダル獲得時 Eurosport HP

 

金メダルが有力視された技術系の3種目で、全てスタートから10秒後にコースアウト・失格となってしまったのだ。

TV中継の解説者と実況アナウンサーも、「現役最強選手です」的な紹介をしたのち、10秒後に悲鳴、のち絶句する、ということが3回繰り返された。

 

とりわけショックだったのが複合で、前半の滑降で他の技術系種目を得意とするライバルたちの中で最上位になり、つまり完璧に金メダルを射程にとらえた状況で迎えた後半の回転で、スタート直後に失格となってしまった。

 

私が観ていて思ったのは、「イップス」になってしまったのじゃないかということだった。

金メダルのために完璧なパフォーマンスが必須となるオリンピックの舞台。スタート直後、おそらく本人しか分からないような本当に小さなミスをして、それで脳が「嗚呼もうダメかも」となって身体のコントロールに狂いが生じてコースアウトしてしまった。

 

オリンピック公式HP

 

ショックなのは、シフリンのような百戦錬磨で女子アルペンスキーの歴史上においても、最高のテクニカルスキルを持っているとされる者でさえ、メンタル面で不調に陥るとそれを短期間(五輪期間中)では立て直すことはできなかった、という事実だった。

 

コースアウト後にうなだれるシフリン。アルペンスキーヤーのレースウェアというのは空気抵抗を低減するためのもので防寒性はない。−14℃の極寒の中、30分近くも体育座りで打ちひしがれる姿は見るのもつらかった。

 

KOLD News13 HP

 

ただしオリンピックは終わってもシーズンは続く。1ヶ月後から再開されたW杯では表彰台にのぼり、終わってみると今シーズン(21-22シーズン)の年間王者になったから、やはりメンタル不調はオリンピックに限定したものだったのかもしれない。

いずれにせよ実力は飛び抜けているので、近い将来、女子アルペンスキーのW杯通算勝利数(リンゼイ・ボンの82勝)の更新も期待できそうである。

 

村岡桃佳 女子座位で金メダル3個、銀メダル1個 オリンピック公式HP

 

ところで今シーズン、私はまだ一度もゲレンデに行けてなかった。

家からクルマで30分の「近所」には御在所スキー場がある(Ep.34参照)。

調べてみるとなんと「上級者用ゲレンデ」がオープンしていた。

 

昨シーズン、一昨シーズンも積雪量不足からついに一度もオープンすることがなく、私が「幻のゲレンデ」と称したものだ。

 

今シーズン、四日市をはじめとした北勢地域(三重県北部)の平地では、寒い日が多く雪が何度も降ったので、それに応じて山の方はたくさん積雪したようだ。

 

 

私は自称・スキー中級者なので通常は「上級ゲレンデ」と言われるとビビるのだが、御在所スキー場のそれは全長220mに過ぎないので恐るるに足りない。

 

初級者用ゲレンデ

上級者用ゲレンデ

 

ついにやってきた上級者用ゲレンデ。初級者用ゲレンデが多くのファミリーで賑わう中、こちらにいるのは私を含めて5人だけだった。

 

広々としたゲレンデを滑る(ショートスキーで)。

が、いかんせん全長はわずか220mなので40秒くらいで滑り終わる。

それを何度も繰り返す。

 

 

7回くらい滑ったところで満足した。

この日の山頂の気温は8℃。雪面はシャーベットみたいだった。

もはやスキーを楽しめるようなコンディションではないのだが、もう3月なので仕方なかった。

 

御在所スキー場の上級者用ゲレンデ

次にオープンするのは何年後だろうか?

私は幻が現実になった事実だけで充分満足したのだった。

 

 

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Enjoying ski at “the Advanced course”, Gozaishi ski resort

Ep.95

Beijing winter Olympic and Paralympic was closed.  I loved to watch Alpine Skiing.

This sports  is needed both extremely perfection and courage.  And also it’s familiar with TV broadcasting.  It makes audience so excite!

 

Matthias Mayer (AUT), Lara Gut-Behrami (SUI) and such star skiers got medals, but Mikaela Shiffrin (USA)  missed.

 

By the way, I am a “middle class” skier, even though not participate competition.

On March, I went to the nearest snow park from my apartment, “Gozaishi ski resort” for the first in this season.  Surprisingly, “the Advanced course” was opened.  It never opened last and before last season due to snow deficiency, so I called “the Phantom course”.

 

This ski resort have only two courses.  In the Beginner course, families enjoyed, but in the Advanced course, there were only a few skiers.  Let’s go to the one.

 

Steep slope was good and overall length was too short, only 220m!

But I was satisfied with it.  One of my dreams has come true since last season.  Next time when will this open?

 

www.gozaisho.co.jp