Ep.94
津市美杉町(みすぎちょう)は県庁所在地の中心部から西に40kmも離れた森の中にある。
ここにクルマで行くには細い山道をずっと走る必要がある。
西からのアクセスも可能だけれど、奈良(関西方面)と三重を結ぶ主要ルートではないから、こちらも細い山道を行くことになる。
だからほとんど秘境だ。
「道の駅 美杉」を起点に歩く。
田んぼ、林、川、紅葉。人はいない。
神社内の説明文によると、1576年、天下統一を狙う織田信長の謀略により8代当主・具教(とものり)が殺され、それをもって北畠氏は滅亡したとある。
またしても信長か
と思った。三重県内では所々で信長が登場してくる。
長島の一向一揆で多度大社(Ep.29参照)を焼き討ちにしたり、岐阜に帰る道中の千種街道(Ep.76参照)で暗殺されかかったり、海賊・九鬼水軍(Ep.15参照)を味方につけたり。天正伊賀の乱という激しい戦いもあった。
けれど三重県に信長が関連する場所が多くあるのは考えてみれば当然だ。尾張(名古屋)から京に上るとなると、美濃(岐阜)の先にあるのは伊勢国であり伊賀国だからだ。
道の駅で木のまな板を買った。前から欲しいと思っていたが、てきとうな所でてきとうな物を買いたくなかった。
だから森の中の秘境・美杉町で買うのは申し分ないなと思った。下調べはしなかったけど、道の駅には売ってるだろう、と思ったら案の定あった。
ヒノキのまな板を購入した。うん、絵になる。
立ち昇るヒノキの強い香りに驚く。気品がある。このまな板を大事に、ずっと使い続けようと思う。
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津 Tsu, How beautiful this city is! “Forest”
Ep.94
美杉町, 津市 Misugi-cho,Tsu-city is 40km away from center of the city.
It’s located mountainous area, in the deep forest. So, almost “hidden land”.
Late autumn, I walked around this area from the roadside station as starting point.
Paddy field, woods, leaves and river, all were beautiful.
I bought a cutting board which was made of Japanese cypress had strong and noble smell. That’s too nice! I will keep utilizing it.